ヨコミネ式保育園って実際どう?その後やメリットデメリット
保育士の今出川麗子です。
このコンテンツでは下記の方が対象です。
- ヨコミネ式教育法に興味がある保育士さん
対象者は続きをお読みください。
保育園には、それぞれの指導方針や保育理念が必ずあります。
その中でも、一時期話題となり、大々的に取り上げられたヨコミネ式。
子ども達が難しい体操技をばんばん成功させる 映像が流れ、 保護者達からは是非とも自分の子どもにもこうなって欲しい と大絶賛を浴びました。
そこで、今回はその華々しいヨコミネ式の内情を探っていこうと思います。
テレビでは取り上げられなかった デメリットにも焦点を当てます ので、ヨコミネ式の保育を行う保育園に進級予定の保護者の方は一度確認してみてください。
ヨコミネ式保育園とは?
まずはヨコミネ式がどんなものかを説明します。
ヨコミネ式とは
プロゴルファーとして活躍されている横峯さくらさんの伯父にあたる、横峯吉文氏 が始めた教育法です。
子ども達の持っている可能性を最大限に引き出す 為に、 「心の力・学ぶ力・体の力」 をモットーに行われる保育を指します。
重要なのは、子ども達が全員横峯さくらさんのように、 天才的な力を何かしらの分野で持ち、将来華々しく才能を開花 させられるようにと保育士が信じ、指導する事です。
引用元:ヨコミネ式教育法
ヨコミネ式保育園で行うことや特徴
- 学習面にも重点を置き、ひらがなやカタカナの識字は勿論、書く事も出来るようになる
- 日記を付ける事で自分の情緒や感情の移行を確認できるようになる
- 表現力・グローバルな活躍を目指して英語劇を卒園までに20本出来るようになる
- 音楽方面の才能を持つ子の為にも、楽器を複数マスターする
- 音楽の才能を開花させる為に、絶対音感を身に付ける、または持っている子どもはその音感を磨く
- 運動神経も重要視される為、逆立ち、側転、倒立が出来るようになる
- 本を読めるようになる事も将来の役に立つので、卒園までに1,500冊を目指して読み続ける
- 跳び箱を飛ぶだけではなく、最高段11段を目指して飛ぶ
こうして並べるとかなり高度な事をする印象を受けます。
仮に子どもが卒園までにこの能力を身に付ければ、 小学校は勿論の事、その後の人生でも大きな役に立つ ものばかりですから、保護者にとっては夢のような指導だと思います。
メリットデメリット
ヨコミネ式保育のメリットやデメリットについて紹介します。
【メリット】
- 高い能力を身に付けて進学できる
- 諦めない・努力をする姿勢が身に付く
- 一つの事をやり込み成功させる成功体験を得られる
- 高い技術を身に付ける事で、自分に自信が持てる
【デメリット】
- 危険な技も多々練習する為、怪我と常に隣り合わせで大怪我をしてしまう可能性も否めない
- 遊ぶ時間が他の保育園よりもどうしても短くなってしまう
- 合わないと感じる子どもにとっては過酷な環境で、更に自分に自信を失くしてしまったりする可能性も考えられる
保育園に通わせる保護者の中には、 のびのびと遊ぶ事の出来る年齢である間は遊んで欲しいと願う人もいます。
そこで、ヨコミネ式のような学習や能力を伸ばす事に重点を置く保育では子どもに窮屈な思いをさせてしまうのではないかと悩む保護者もいるようです。
また、子どもが園の方針に合わせて努力を出来るのか、辛い思いをしていないかと不安に思う保護者も多いようです。
何でもできればいいという訳ではなく、 子どもが楽しいと思える保育の場を選んであげたい と思う保護者が多いようです。
注目を浴びた理由
様々ある保育の中で、何故ヨコミネ式が注目を浴びたのでしょうか。
一気に注目を浴びるようになったのは、 2009年に某テレビ番組で取り上げられて からです。
子ども達の能力の高さや普通の保育園とは違う厳しい保育方針に興味を惹かれる人が増え、現在では未来のスターを育成する為に多くの保育園がヨコミネ式を取り入れています。
実際どう?
ヨコミネ式はあくまで無理矢理させるのではなく、 子どもの能力を伸ばす為の保育だと言われています。
しかし、実際の所保育園に入園しても運動神経が悪かったり、勉強が苦手な子どもは必ずいると思います。
そういった子ども達からしてみれば、 なかなかハードな保育園生活 になる事が予想されます。
通う子どもにしか分かりませんが、出来ないならば努力をしようをモットーにしているヨコミネ式ですから、 苦手な事も出来るまでやり続ける事が求められる ので、大変だとは思います。
ヨコミネ式の保育園に勤める保育士も、子供らしさがないと不安を抱いたり、やはり 子どもが可哀想だと感じ て辞める人もいます。
ヨコミネ式保育園が合うか合わないかの判断
ヨコミネ式が合うか合わないかは、子どもがどんな性格かにもよります。
合う性格と合わない性格の子どもを下に分類してみました。
【合う子ども】
- 何事にも興味を持つ
- 負けず嫌い
- 将来何かの分野のプロ選手を目指している
- 活発で人見知りをしない
【合わない子ども】
- 内向的
- 運動よりも座って遊ぶ遊びを好む
- 将来はプロ選手などを目指すつもりがない
- 泣く事が多い
- 人見知り
何でも興味を持って触れ合おうとする子ども にとって、ヨコミネ式は毎日様々な学びと出会える 刺激的な日々 です。
しかし一つの遊びをじっくりと楽しんで、自分のペースで自分の世界を作りたいという子には向いていない保育と言えます。
自閉症の子はついていける?
ここで気になるのが、 発達障害や自閉症などの知的な障害を抱えた子ども達 です。
スパルタとも言われるヨコミネ式に、果たしてついて行けるのでしょうか。
答えは、 本人のやる気や障害の程度にもよりますが、難しい というのが正直な所です。
自閉症の子ども達は自分達の決めたルールがあり、そのルールが守られないとパニックを起こしてしまう場合もあります。
また、日々ルーティンワークを好むので、ヨコミネ式の様に毎日様々変わる環境や指導は辛く感じると思います。
自閉症の子どもは大きな才能を隠している場合が多いので、その 才能を見つけ出して伸ばしてあげる事 が大切です。
ヨコミネ式を取り入れている保育園
ヨコミネ式は、 大体どの県にも必ず一つは取り入れている園や施設があります。
認可保育園で取り入れている所も多いので、無認可ではなく認可保育園に子どもを預けたい保護者にとっても良いと思います。
ヨコミネ式の子ども達のやる気を引き起こす保育に興味を持つ人は、是非問い合わせてみてください。
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※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。