最近聞く保育コンシェルジュとは?仕事や求人の状況は?

このコンテンツでは下記の方が対象です。

保育コンシェルジュについて知りたい方

対象者の方は続きをお読みください。

保育士の今出川麗子です。

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  • 保育コンシェルジュについて知りたい方

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「保育コンシェルジュ」という言葉を目にしたことはありますでしょうか? これは、現在大きな社会問題となっている待機児童問題を解決するための有効な手段として各自治体から注目を集めている新たな制度です。 ここでは、保育コンシェルジュの基本情報から求人状況まで幅広く解説していきます。
保育コンシェルジュって聞いたことある?
はい、私のマンションにいます(ホント)
それはコンシェルジュ、っていうか、スゲーマンション住んでるんだね(驚)
先生って実はお金持ち!!?
センセイ、オカネモチ。。。
し、知らなかった・・・
保育コンシェルジュとは?
保育コンシェルジュは、厚生労働省が待機児童問題解消の施策として打ち出したものです。

宿泊客のあらゆる要望を聞くホテルのコンシェルジュのように、 子育て家庭の保育に関する相談を引き受けるのが主な業務 です。

具体的には、保育を希望する家庭に対して自治体が行っている保育サービスの情報を提供したり、現在待機児童になってしまっている子供と保育所とのマッチングを行ったりする業務を行います。
実施している自治体はどこ?待機児童問題はどうなった?
厚生労働省が旗振り役となっている保育コンシェルジュですが、 設置するか否かは各自治体の判断に任せられているため、すべての自治体で実施をしているわけではありません。

代表的な実施自治体としては、

  • 横浜市
  • 千葉市
  • さいたま市
  • 武蔵野市
  • 町田市
  • 足立区
  • 墨田区

などが挙げられますが、まだまだ数が少ないというのが現状です。

保育コンシェルジュをおいた自治体に関しては、目に見えた成果が上がっています。

たとえば、横浜市は平成23年4月現在、1,000人近い待機児童がいましたが、同年6月に全国に先駆けて 保育コンシェルジュ制度を導入した結果、わずか1年で待機児童が82%減少し、さらに1年後には待機児童ゼロを達成しています。

同様に「子育て支援コンシェルジュ」を導入した千葉市でも導入後に待機児童がゼロになりました。

この成功を受け千葉市では、一部の区に限定されていたコンシェルジュ制度を、平成26年からは全区に配置するようになりました。

こうした前例があることから、厚生労働省は待機児童が50人以上いる市区町村を中心に保育コンシェルジュの設置促進を推し進めています。
保育コンシェルジュの仕事内容や雇用形態は?

前述の通り、保育コンシェルジュの主な業務内容は保育を希望する家庭と保育施設とのマッチングです。

担当している自治体内にどんな保育施設があるかの情報収集を行い、それを元に窓口や電話などで家庭からの相談にのり、適切な保育施設を紹介していきます。

ほかには、待機児童がどのくらいいるのかといった調査を行うこともあります。

細かな業務内容は各自治体ごとに異なりますが、 実際に保育の現場に入るのではなく、役所内でオフィスワークを行う業務と考えておきましょう。 雇用形態としては、地方公務員となりますが、嘱託職員という扱いになる ことがほとんどです。そのため、1年間など期限が定められた形の採用になることに注意しなければいけません。
自宅業務ね~。
嘱託ね。
保育コンシェルジュの求人の状況は?
残念ながら、保育コンシェルジュの求人を目にすることはほとんどありません。 前述の通り、 そもそも設置している自治体がほとんどなく、募集人数も数人であることが多いため、採用機会がほとんどない というのが現状です。 ただ、これまでに設置された保育コンシェルジュが非常に高い効果を上げたため、今後設置に踏み切る自治体が増えていくことは考えられます。

保育コンシェルジュに興味がある人は居住している自治体や近隣自治体の求人を普段からチェックしておくようにしましょう。

自治体によって応募資格は異なりますが、場合によっては、保育士登録を済ませていることや、保育施設で就労した経験が必要なこともあります。

また、デスクワークのため、ワードやエクセルをはじめとしたオフィスソフトを扱えるスキルが必要とされることが多くあるので、これに関する資格等をとっておくのも良い準備と言えるでしょう。

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保育士から保育コンシェルジュになる!メリットとデメリットは?
実際に保育士から保育コンシェルジュに転職した場合、働き方はどのように変わるのでしょうか? 代表的なメリットとデメリットを3つずつ紹介します。

保育コンシェルジュになることのメリット

体力面の負担が少ない

育ち盛りの子供を相手にする保育現場の仕事とは異なり、 デスクワークが中心になるので体力面の負担は激減 します。現場だと力仕事や長時間の労働が求められることもありますが、こうしたこともありません。

自由な時間が増える

役所で働くため、土日祝日が休みになることがほとんどです。 また、就業時間も9時から17時というケースが多いので、 ワークライフバランスを重視する人にはよい職場 といえるでしょう。

保育問題の根本と向き合える やりがいがある

待機児童問題には政府も家庭も、すべての人が頭を悩ませています。 保育コンシェルジュは、問題が起こっている最前線で働けるため、非常にやりがいがある という声が聞かれます。

子供を預けられずに困っている家庭に適切なマッチングができたときには、相手から深く感謝され、強い達成感を得ることができるのは大きなメリットと言えます。

メリット好きです。
それはシャンプーね。

保育コンシェルジュになることのデメリット

嘱託職員であること

役所で働く職員になりますが、実際は嘱託職員としての採用になります。 給料等は自治体ごとに異なりますが、16万円から19万円程度が多く、決して高くありません。また、嘱託職員にはボーナスが出ないケースが大半です。

さらに、嘱託職員は1年契約で年度末に更新というスタイルになっています。

問題がなければ更新は行われますが、 不安定な雇用システムの中で働かなければいけない という大きなデメリットがあります。

採用には保育以外のスキルが求められる

保育士の資格を持っていることが採用条件になっていることも多いのですが、 実際の業務では保育スキルよりも、一般事務の能力や交渉力、情報分析力などが求められる 仕事です。

そこまで専門的な知識は必要ありませんが、こうしたスキルをまったく持たない人はある程度勉強をする必要があります。

児童と直接触れ合えない

保育コンシェルジュの仕事は保育施設と保護者との橋渡しなので、 児童と直接コミュニケーションをとれる機会はほとんどありません。