保育士のしかり方の悩み。中々伝わらない。周りの叱り方に疑問

このコンテンツでは下記の方が対象です。

叱り方について悩みがある保育士さん

対象者の方は続きをお読みください。

保育士の今出川麗子です。

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  • 叱り方について悩みがある保育士さん

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保育士をしていれば子供を叱る事はたくさんありますね。

  • 「叱っても中々伝わらない」
  • 「周りの保育士のしかり方がきつすぎる」
そんな風に感じていませんか? 保育士は子どもを可愛がり、保育するだけではありません。 時には心を鬼にして、子どもを叱る事も必要になってきます。 しかし、子どもに分かりやすいように・悪い所に気付いてもらう為に叱る筈が上手く子どもに伝わらない、周りの保育士の叱り方に疑問を抱く事はありませんか? 今回はそんな 子どもの叱り方に疑問や悩みを持つ人へ向けて、叱る際に意識した方が良いポイント などを紹介していきます。
保育士の年齢別のしかり方
では、早速保育士年齢別の叱り方を紹介していきます。

(※決して叱る保育を推奨している訳ではなく、時と場合によって子どもに本当に危ない事、いけない事であると伝える為のメリハリであると捉えてください。)

①0~2歳の叱り方(乳児編)
まずは乳児です。 乳児はどちらかと言うと、言葉よりも表情に比重を置いた方が上手く行く場合が多いと思います。 乳児は非常に賢く、 大人の表情で「いい事」「悪い事」の二つを判断 します。 乳児期はまだこのざっくりした2つの判断が出来るように叱ればオッケー です。(※2歳中旬からは段々と理由や相手の気持ちを推察するように、保育士が間に入って当人同士の話し合いを大切にしていくと良いと思います。)
子どもが何かをして、「悪い事」を伝えたい場合は表情を怒った表情、悲しい表情にしましょう。 ちょっと大げさな位が子どもにも伝わりやすいです。
②3~5歳児の叱り方(幼児編)
幼児期の叱り方です。 幼児期に入ると、 「何故いけないのか。」と社会的なルールを身に付ける 事に加えて、 物事には意味があるという事を理解する 為にも、保育士としては「叱られた理由」も子どもに伝わる様に叱る事が大切です。
また、まだまだ理解力も集中力も記憶力も長くは続かないので、 なるべく簡潔に要点をまとめて伝える と伝わりやすいと思います。
保育士が叱るときNGポイント
保育士が叱る際に絶対に行ってはいけない事も中にはあります。

以下の事に気を付けて、自分の叱る時の事を思い返して気を付けるようにしましょう。

①視線を合わせない
視線を合わせずに、言葉だけで叱責をしていませんか? 子どもは大人から与えられる視線によって安心するのです。 ですから、必ず叱る時も視線をしっかりと合わせ、 目を見つめながら話をするようしましょう。
そうする事で更に子どもの中に言葉が入り、反省しようとする気持ちが大きくなります。
②感情的に叱る
子どもに心を開く事と、感情的になる事は違います。 「全力で情熱をぶつければ理解してくれる」というのは間違いです。 感情的に話したって、子どもは恐怖を覚えるだけです。 きちんと以下の点をまとめてから、子どもに話すようにしましょう。
  • 何がいけなかったのか
  • 何故いけなかったのか
  • これからどうして欲しいか
 

声を大きくするのではなく、 冷静な口調ながら語調を強める 事で子どもにも更に真剣みが伝わると思います。

③間違った平等で皆同じ叱り方
平等の意味をはき違えて、子ども達に対して同じ叱り方しかしないのは間違いです。 子ども達には 様々な性格傾向があります。
  • 強めに言わないと響かない子
  • 逆に強く言い過ぎると心が折れてしまう子
  • 構われる為に叱られる選択肢を選ぶ子
など、本当に様々です。

そんな子達をしっかりと見て、それぞれで叱り方を変えなければ子ども達にも言葉は響きません。

ちゃんと叱ってる。でも伝わらない場合の対処法
自分ではちゃんと子ども達の事を想って叱っているのに、なかなか伝わらない上に、よく他の保育士から「叱りすぎ」「叱り方が良くない」と言われてしまう人はいると思います。

ここではそんなしかり方に迷った人の為の対処法を紹介していきます。

①子どもの性格を改めて見つめなおす
叱り方がその子供の性格傾向と合っていない事が考えられます。 子ども一人ひとりの性格傾向をもう一度見直してみてください。
そして、叱りながら子どもの様子や変化をよく見て、言葉をもう一度選ぶようにしてください。
②聞かせるだけの叱り方は良くない
よく演説のように子どもに一方的に叱る 人がいますが、ちゃんと子どもが聞いているか、意味を考えているか見ていますか? 言葉の間で、子どもに対して「だよね?」「〇ちゃんはどうかな?」と子どもに考える時間を与える事が大切です。
子どもが自分の考えをまとめる時間 を作りましょう。
③短く端的にも効果的な場合がある
だらだら長く叱るのが良い事とも限りません。 長く叱ればその分子ども達は自分がいけない事をしたのだと分かるきっかけにはなりますが、なかなか長い話を自分でまとめて消化するのは幼児期には難しいのです。
ですから、要点をつきつつ端的に話をするように心がけましょう。
④信頼関係を見直して褒める事も忘れずに
保育士として信頼関係がそもそも出来上がっていない事も、叱るのが子どもに届いていない原因かもしれません。 子どもを叱るばかりで、褒めるのを忘れていませんか?
褒める事も日常的に意識し、子ども達と沢山遊んで信頼関係を再構築するのも大切な事です。
周りの保育士のしかり方に疑問。そんな時はどうするべき?
保育観という物は、経験や他の考えに触れる度に少しずつ変化していきます。 そして、全てが正しい保育観などないと知る事が第一です。
  • 「自分の保育観は絶対に合っている!」
  • 「私は育児経験もあるのだから完璧。」
  なんて考えてはいませんか? 全ての子どもが経験上に基づいた反応をする訳ではありませんし、我が子と同じ成長や完成をしている訳ではありません。 周りの保育士の叱り方に疑問を抱いても、 まずは頭から叱っている保育士を否定するのではなく、一旦冷静に考えてみましょう。
  • 叱られている子どもが何をしていたのか
  • 叱られた子どもの性格傾向を踏まえた上で、その?り方は果たして子どもを反省させる事の出来る言葉、表情だったのか
を改めて分析してください。 子どもを深く理解した上での声掛けであった場合もあるので、自分の考えや一般論ばかりを当てはめて「おかしい!」といきなり判断するのは危険です。
それでもやはり叱り方に疑問を抱いた場合は、いきなり自分で注意をするよりも、先輩に相談して先輩から注意してもらう方が効果的です。

※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。