【参考例あり】毎日の保育実習後レポート。書き方やまとめ方ポイント
保育士の今出川麗子です。
このコンテンツでは下記の方が対象です。
- 実習のレポートの書き方を知りたい学生。
対象者は続きをお読みください。
保育実習は慣れない現場に初めて立って、子どもとの関係や保育士としての立ち居振る舞いを身に付けなければなりませんから大変だと思います。
しかし、もう一つ大変な事はあります。
大変!!
…そう、保育実習のレポートです…
眠い目を擦りながら働かない頭を必死に働かせて、 毎日どんな事をしたか、どんな事を学んだのかを書かなければいけません。
そんな大変な保育実習後レポートも、コツさえ掴めば誰だって短時間でさらさらと書いてしまえます!
今回はそのコツについて紹介していきます。
保育実習前後のレポート書き方とポイント
保育実習後レポートは、 その日に何をしたのか、何を学んだのかを思い出す為の大切な物です。
そして、自分が保育士になった後にも、保育士の動きを学ぶ為に読み返したりもする人が多いですね。
そういった事も踏まえ、以下のポイントを押さえておきましょう。
実習生の活動を書くポイント…
実習生がした事のみを詳細に書くようにします。
利用者の方への敬称を忘れないようにする事が重要です。
次の活動に移る前に、一言でいいから時間と何をしたのかメモに必ず取っておく事、保育実習後のレポートにする場合はなるべく詳細に書いておく事がポイントです。
後から見直して自己反省をする時に、詳細に書いていれば何をしていたかすぐに思い出す事が出来るからです。
利用者の活動を書くポイント…
利用者の方の活動も詳細に書く事がポイントです。
- 後で見返した時に、保育士がどんな設定保育を行っていたのか
- 保育士がどんな事を利用者にさせて自主性を育てようとしていたのか
ーなどを、保育士になってから改めて学ぶ事が出来ます。
備考の書き方のポイント…
備考には基本的に利用者の方と触れ合った事や、自分が失敗してしまった事、保育士の方から頂いたアドバイスなどを書き込みます。
ポイントとしては、特に利用者の方の気になった所、良い所を半分ずつになるように書くと良いと思います。
保育士はあくまで利用者や子どもの良い所を褒めて伸ばすものです。
出来ない事ばかりに目をやるのではなく、 利用者が努力をしている所を手伝った事や、なるべく前向きな事を書いておきましょう。
個人記録の書き方のポイント…
個人記録のポイントは、実習生の動きを客観的に見て、「もっとこうするべきだった」と反省したり、自分の働きかけで利用者と上手にコミュニケーションが出来た事を書く事です。
ここでは 一日の目標については触れず、あくまで実習生の動きが一日を通してどうだったのかを書きましょう。
一日の考察の書き方のポイント…
- その日に立てた目標にどれだけ近付けたか
- または達成できたか
ーを振り返る場所です。
ここを書くポイントは、 自分が掲げた目標を果たす為に動いた事をしっかりとメモをしておく事です。
メモをしておくと後から思い出した時にすぐに書けます。
- 目標の為に自分が行った事
- 子どもの反応
- 子どもが喜んだ場合は「良かった」で締める文章を作る
- 逆に子どもが喜んでいなかった場合、その理由と次回同じ場面に当たった時の対処法を書く
このポイントを押さえておけば、個人記録はすぐに書き上げる事が出来ますよ。
保育実習レポート参考例
実習生の活動…
7:00 | 起床 起床して実習へ行く準備。 |
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8:50 | 出勤 出勤し、利用者の方と挨拶を交わす。 |
9:00 | 申し送り 職員室で申し送りに参加する。 |
9:30 | 利用者の方の趣味活動を見守る。 |
11:50 | 昼食準備 利用者の方を食堂に誘導し、手洗いの介助を行う。その後食堂へと誘導し、必要に応じてエプロンを着用させる。 |
利用者の活動…
7:00 | 起床 起床し、歯磨きや洗顔を行い順次食堂へと朝食を摂る。 |
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9:00 | 趣味活動 それぞれ自分の好きな趣味活動を行う。同時に、順番でリリハビリ室でリハビリを行う。 |
11:50 | 昼食準備 職員と共に手洗いを済ませ、食堂に移動し昼食の十ンビを行う。 |
保育士の活動…
9:00 | 申し送り 申し送りの際に、昨日に起こった気になる利用者の行動、周知しておきたい内容を確認し合う。本日に行われる設定保育での動きや役割、行事がある場合は行事の役割や流れの確認を行う。 |
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9:30 | 利用者の趣味活動を見守りながら、利用者の体調や人間関係を観察する。トラブルが起きた際には仲裁に入り、お互いの気持ちを代弁しながら納得できる方向に話を持って行くようにする。 |
11:50 | 昼食準備 配膳当番の保育士は、給食室の職員からアレルギー除去食を確認し、利用者の定位置へと食事を運ぶ。それ以外の職員は利用者の手洗いを介助したり、トイレ介助を行う。その際に、「今日の昼食は何だろうね。」と、利用者の方の気持ちが食事に向くように工夫した声掛けも同時に行う。 |
【体験談】
私がレポートを書いたとき!!
私がレポートを書いた時、まだ実習一回目という事もあって、大切なルールもポイントも知らず、一日あった事をだらだらと書くだけの日誌になってしまいました。
今読み返して、以下が非常に気になった点です。
- 保育士は利用者の生活習慣や行動を矯正する役割も担っていると考えて、敢えて利用者の気になる(注意された)行動ばかりをメモして改善点を書き連ねていた。
- 利用者と信頼関係を築こうとしていたが、実際は利用者が職員から怒られた時の逃げ場として甘える場所にしかならない様な声掛けや行動しかしていなかった。
- 利用者同士の喧嘩の諭し方が上から目線で、まるで命令のようになっていた。(※「仲良くしないとだめだよ。」などの諭し方になっていた。)
保育士として大切なのはー
- 利用者と信頼関係を築く
- 利用者が自活する事に困らないように活動を見守り、声掛けや援助を必要に応じて行う
- 利用者の良い所をどんどん見つけて褒め、意欲を高める
ーこの3点です。
この大切な事を日誌にも反映しー
- 利用者が一人で出来た事を中心に書き、利用者と喜びを分かち合いやる気を高める声掛けを行った事を書く。
- 保育士が意味を持って指導をした事を、甘やかしてなあなあにせずに、保育士と連携を取って「してはいけない事である」というのを毅然と利用者に態度や言葉で示した事を書く。
- 利用者に「~しなさい。」に準ずる命令のような言葉を掛けるのではなく、「〇さんはこう感じていたんだね。でも〇さんはこうだったから、悲しかったんじゃないかな?」と、相手の気持ちを思いやれるような、お互いの気持ちの代弁を行い、両者が納得するような解決を行う。
ー以上の事をポイントに書くようにしましょう。
実習レポートは自分一人の物ではない!
実習を終えてほっとしますが、まだまだやる事は山積みです。
自分達が実習に行った様に、後輩達も実習へと行きます。
その時に助けになるのが、 先に行った先輩達の実習レポートと呼ばれる存在の書類です。
実習レポートと呼ばれるその書類、一体どんな事を書けば後学の為に役立つのでしょうか?次項で説明していきます。
実習先で困らないように先に施設または保育園に行った先輩の実習レポート
保育士免許を取得する事が出来る学校では、実習に行った先輩の実習レポートを実習支援室などに置いています。
これから実習に行く後輩が自由に見て、どんな施設なのか、どんな雰囲気なのかを知る事が出来るように工夫しています。
その実習レポートですが、折角書くなら後輩の役に立つ物になって欲しいですよね。
そこで、どんな事を書けば後輩の役に立つのかを紹介していきます。
- 園でしてはいけない事
- 園の雰囲気や指導方針、保育理念
- 利用者の方と接する時に気を付けた事
- 利用者の方に喜ばれた事
- 逆に怒られてしまった事
以上の事が分かると、実習前に気を付けようと後輩は心がける事が出来ると思います。後輩の為にも、しっかりと以上5点を記して役立つ実習レポートを書きましょう。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。