保育士の休憩時間によくある不満、実際休憩ってないの?
保育士の今出川麗子です。
このコンテンツでは下記の方が対象です。
- 休憩時間のことが自分の園だけなのか疑問に感じている保育士さん
対象者は続きをお読みください。
保育士の休憩時間によくある不満、実際休憩ってないの?
「保育士全体がチームで動くので手伝いなどで休憩時間が無くなる」
保育士さんの働いている時間のほとんどが子どもの面倒を見ている時間になります。
なので、製作物の準備をしたり書類を書いたり日誌を書いたりするのは休憩時間、もしくは勤務前か勤務終了後の時間を利用するしかありません。
もし、自分の仕事がすべて終わっていたとしても周りの保育士の仕事が終わっていなかったらできる範囲で手伝ったりするのが当たり前!という雰囲気になっている保育園が多いようです。
「名ばかりの休憩時間」
一応休憩時間という枠組みになっているのですが、実際には午睡室の担当になっていたり、会議や行事の打ち合わせが入っていたりなどして 休憩できる時間が全くない という状況も少なくありません。
この場合はまったく休憩をとる時間もなく、例えばお金をおろしに外へ出たり飲み物を買いに行ったりする時間も全くありません。
労働基準法では休憩時間はそれぞれの自由に使うことができるという決まりごとがあるため、本来であれば外に出ようと、カフェで一息ついても自由なはずなのですが
- 「休憩時間でも担当の子どもに何かがあればすぐに駆け付ける」
- 「午睡を見守らなくてはならない」
という理由で限られた場所での休憩は労働基準法的には休憩とは言えません。
中には休憩時間をしっかり確保できる園もあるようですが、それは一握りしかないでしょう。
休憩時間にまつわるQ&A
Q
保育士のパートでも正規と同じように休憩取れる?
A 午前パート、午後パートなどの短時間パート職員には休憩時間がありませんのでとることはできませんが、長時間パートの場合は正規職員と同じくとることができます。
と言っても、先ほど記述した通り周りの人たちが行事の仕事や製作物の準備などがあると手伝うことになるので思うように休憩をとることはできないことが多いです。
Q
複数担任の方が休憩を取りやすい?
A 連絡帳や行事の製作物などの仕事は分散されるため休憩は取りやすいかもしれませんが、やはり保育園全体でのチームなので、一人だけ休んでいるような状況は作りづらいと思います。
逆に お互いがお互いの仕事の進捗を管理しているような感覚に陥ってしまい、まったく休憩をとることができずに、逆に仕事をかき集めて疲れてしまうといったようなケースもあります。
Q
公立・私立、認可・無認可では休憩の取りやすさに違いがある?
A 公立の保育園であればある程度休憩室などの場所を確保して休憩することはできるようです。
私立の保育園でも場所によりますが、休憩室としてのスペースは確保できずに職員室などで休憩をとる場合もあります。
また、無認可保育園は配置されている保育士の数や預かり時間などそれぞれの施設によって様々なので一概には言えません。
が、 補助金などが出ない無認可保育園では経営も厳しく、最低限の職員配置で動いている場合はなかなか休憩をとることは難しいでしょう。
体験談~休憩時間の過ごし方~
Case1
無認可保育園
私が勤務していた無認可の保育園では12時から午睡開始し、12時30分頃にはみんな寝付いてそこから数名ずつ休憩に入るというものでした。
あずかっている子どもも15名前後と多くなかったため、全体で4名の保育士で働き午睡の担当は1名、他3名が先に休憩に入るという形式でした。
ですが、3人とも外出されてしまうとさすがに何かあったときに対応できないため、 昼食は保育室でとるのが暗黙のルールでした。
その後、午睡担当の保育士が交代して休憩をとるという形でしたが、やはり1,2歳児は途中で起きてしまったり、おねしょしてしまう子どもの対応などもあるので、昼食時間だけ確保し、あとは子どもの対応に追われることもしばしば。
忙しいときにはおにぎり1個をほとんど丸呑みして仕事していることもありました。
Case2
認可保育園
認可保育園では、13時~15時までを休憩時間とし、前半午睡担当の場合は後半休憩、後半午睡担当の場合は前半休憩といった形式をとっていました。
休憩時間には一応外に出ることもできましたが、理由を伝えてからでなければならないことと、歩いて行ける範囲には郵便局ぐらいしかないため、ほとんどの人が郵便局に行くためにしか外出しないと言った状況でした。
午睡担当の時間もお便りの下書きや連絡帳の記入に追われていましたし、午睡担当が終われば今度は製作物や育成記録などの書類を書くのでいっぱいいっぱいでした。
一応休憩スペースは確保されており、休憩用のお菓子も用意されていたので5~10分ほど、仲の良い保育士同士でお菓子を食べながら談笑する、などの休憩の取り方をしていました。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。