サクっとわかる保育園見学メリット・マナー・見るポイント等①
保育士の今出川麗子です。
このコンテンツでは下記の方が対象です。
- 園の見学で見るべきポイントを知りたい保育士さん
対象者は続きをお読みください。
園見学のメリットとは?
これから新しい保育園で働きたいと思う場合は、 できる限り園に実際に足を運び就職試験を受ける前に園見学をするようにしましょう。
園見学を事前にしておくことで、せっかく就職試験に合格して実際に働き始めた後でもー
- 「こんなはずじゃなかった・・・」
ーと思わなくて済むようになります。
新しい保育園に就職をしようと考えた際、多くの方が求人情報の記載を見たり園のホームページなどを事前にチェックしたりするでしょう。
しかし、どうしてもそのような情報からだけでは、実際の園の様子というのはなかなか分かりません。
確かに、 就職試験を受ける前に園見学に赴くということは必須項目ではない上に、大変緊張することです。
しかし、就職試験を受ける前に園見学をするということは、メリットしかありません。
園の概要や毎日の保育スケジュールなどはホームページなどから把握することができてもー
- 保育理念に沿った保育がきちんと行われているのか。
- 保育士や子どもたちの様子はどうか。
- 保育環境はどうなっているのか。
ーなどは実際に自分の目で見て耳で聞いてみないと分かりません。
また、 就職試験を受ける前に園見学を申し込むことによって、園側も「この人は真剣に自園への就職を検討してくれているのだな」 という印象を与えることができます。
就職については 保育士の就職。地元、上京する場合の探し方。活動の時期や服装 をご覧ください。
さらに、就職試験前に「どのような人なのか」を見てもらうこともできます。
これは一見するとプレッシャーになるかもしれませんが、実はそうではなく、 自己アピールのできる良いチャンスなのです。
就職試験のように限られた短い時間の中ではなかなか自分の全てをアピールすることはできません。
園見学の中でのさり気ない発言や質問、行動から「保育への熱心さ」や「貴園で働かせていただきたいという熱い思い」など、自己アピールをすることができるのです。
保育士の仕事というのは、人間関係や職場環境などが大きく今後の毎日に影響を与えます。
そのため、新しい保育園に就職を考えているのであれば時間の許す限り園見学をし、 「本当にこの園に就職したいのか」 を見極めるようにしましょう。
園見学では何を見ればいい?ポイントは?
では、園見学をする際一体どのような点をチェックすれば良いのでしょうか。
限られた時間の中できちんと見学をするために、園見学へ行く前に「何を見れば良いのか」をしっかりと確認し、実りのある園見学にするようにしましょう。
保育士同士の人間関係
保育士の仕事の中で、 特に大きなストレスの原因となりがちなのが「保育士同士の人間関係」です。
保育士という職種は、どうしても保育士同士の連携が必要不可欠な職種です。
そのため、いくら子どもとの関係が良好でも、いくら働きやすい保育環境でも、保育士同士の人間関係がギスギスしていると働きずらくなってしまいます。
保育士同士の人間関係が良好かどうかは、確かに短時間の園見学で全てを把握することはできません。
しかし、せっかく園見学に赴くのですから、少しでも確認できるように工夫をしましょう。
おすすめなのは、園見学の時間帯を工夫することです。
昼寝中や給食中などに見学に行くのではなく出来る限り 日中の保育時間中に園見学に行くようにしましょう。
中でも特におすすめなのが、 お誕生日会などの行事の日や園庭で複数クラスが同時に外遊びを楽しんでいる時間帯などです。
1クラスだけではなく複数クラスが一緒に過ごしていることで、必然的に職員同士の関わりが見えてくるはずです。
そのような場で保育士同士が良好なコミュニケーションを取っていたり、アイコンタクトなどで連携をしている様子を確認することができれば、比較的良好な人間関係の職場であると言えます。
人間関係の詳細は あなたがこれを知らないと保育士の人間関係は悪くなるばかり をご覧ください。
保育理念
園によって、様々な保育理念を掲げています。
特に、私立の保育園であれば園長や理事長によって大きく保育理念は異なっています。
そのため、 自分の持っている保育観とその園の保育観や保育理念が一致しているかをしっかりと園見学の際に確認をするようにしましょう。
例えば、園によっては「厳しさを持って保育を行う」というのをモットーに保育をしているところもあります。
しかし、自分は「できる限り褒めながら保育をしたい」と感じていれば、そのような園に就職をしてもしんどい思いをするだけです。
- また、 いくら保育理念が自分の保育観とぴったり合っていても、実際園に見学に行ってみると掲げられている保育理念に沿った保育が全く行われていないという場合もあります。
そのため、園見学に行く前にまずは自分の保育観がどのようなものなのかということをきちんと整理しましょう。
その上で自分の保育観と今から就職試験を受けようとしている園がどのような保育理念を掲げているのかを確認します。
その後実際に園に見学へ行き、園が掲げている保育理念に沿った保育が実際にきちんと行われているのかを確認するようにしましょう。
環境
園見学に行ったら、必ず 実際に保育が行われている保育室なども見学するようにしましょう。
保育を行う上で、環境は大変重要です。
環境が子どもたちに与える影響は多大なるものです。
そのため、 その環境にしっかりと目を向け子どもたちに合った環境が整えられている保育園なのかを、 きちんと見学のときに確認をするようにすることをおすすめします。
例えば、保育室には様々なおもちゃや道具などがあるはずです。
それらがきちんと整理整頓され片付けられているのかをまずは確認しましょう。
- おままごとのコーナーに何故か積み木やブロックなどが混ざっていないか。
- 絵本が破れたまま保管されていないか。
- パズルのピースが紛失したままになっていないか。
ーなど、子どものおもちゃを少し見るだけでもよく分かります。
また、 きちんと掃除が行き届いているかも確認するようにしましょう。
保育士の仕事に掃除は付き物です。
清潔な環境の中で保育を行うということは、基本中の基本です。
もちろん、中には歴史のある園の場合、トイレや本棚などが古い園もあります。
いくら古い建物であってもしっかりと排水溝のところまでピカピカに掃除されていたり廊下の隅まで掃除が行き届いている場合もあります。
それは 細かいところまできちんと配慮が行き届いている園であるという証拠にもなります。
そのため、園見学に行った際は保育士同士の人間関係や保育理念などを確認するのではなく、きちんと掃除が行き届いているのかということまで確認をするようにしましょう。
これらの他にも、いくつか確認しておくとよいポイントがあります。
せっかくの園見学です。
これからその園で自分が働くかもしれないということを想像しながら、可能な範囲内で悔いのないよう確認をするようにしましょう。
- 子どもたちがいきいきと元気に過ごしているのか。
- 子どもたちの身だしなみがだらしなくないか。
- 掲示物が丁寧に作られているか。
- 掲示物に期日切れのものが掲示されたままになっていないか。
- ハサミなどの危険なものが子どものすぐ手の届くところに保管されていないか。
- 園庭に大きな石や危険なものが残ったままになっていないか。
- 避難経路などはしっかりと確保されているか。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。