ここではブランクから保育士に復職するためのことをお伝えします。
あなたが今から復職を考えている保育士さんであれば是非、読んでみてください。
保育士に復職するにあたりブランクの不安解消法
保育士が復職するのにブランクがある場合はよく下記のような不安があります。
新しい保育知識や、業界の変化に対する不安
女性の社会進出に伴い、長時間保育の需要が増えました。また、待機児童が増え、小規模保育園の増加や株式会社の参入も見られるようになりました。
社会から求められるニーズが多様化し、現場の保育士も、日々悩みながら保育を行っています。
特に最近ー
- アレルギー児への対応の仕方
- 障害をもった子どもへの適切なかかわり方
- 対応が難しい保護者へのかかわり方
ー等、新しい知識を必要とされる場面が増えました。
保育士として復帰するにあたり、このあたりの知識を深めておかれることをおすすめします。
障害をもった子どもを理解するにあたって、発達障害についての知識を得ておくと現場に出た時に参考になります。
また、アレルギーの講習会、救命講習会の研修会に参加するのもおススメです。
現場の保育士も試行錯誤しながら子どもたちに接していますので、そのあたりの知識に詳しい保育士がいてくれると、心強いです。
このような知識を深めておかれることが、ご自分の売りにもつながるでしょう。
その他、今は保育士もパソコンで書類を作成する場面が増えましたから、パソコンの技術の習得も復帰後役立ちます。
書類業務に関しては保育士は書類が書けないとつらい?書き方のコツやQ&Aをご覧ください。
現場を離れてしまったことによる技術上の衰え
以前子どもたちの前で行っていた、手遊び、歌等の内容は、現場を離れると忘れてしまうものです。
でも、現場に戻れば、すぐ思い出します。
子どもたちの方から最新の振り、歌を教えてくれることもありますし、保育園での日々の生活の中で、自然と昔の感覚を思い出すのではないかと思います。
小さい子どもたちへのおむつ替え、食事の介助、午睡時の寝かしつけ等は、子育てを経験している方なら、ご自分の経験を生かすことができるのではないかと思います。
子育ての経験がない方は、最初は勘が戻るまで戸惑うこともあると思いますが、現場で経験を積めば、そのうち必ず慣れます!
保育士へ復職する前にー
- ピアノを練習しておく
- パソコンの技術を身につけておく
- 手遊びを調べてレパートリーを増やしておく
- ケガや病気の対応について学習しておく
ー等、あらかじめ自分の中でできることをしておけば、より安心して、子どもの前に立てるのではないかと思います。
ピアノや手遊びをしってブランクを埋めよう!
「保育士でピアノ苦手は無理? ピアノを弾かない職場を探そう!」、「【年齢別】園児を惹きつける保育士が行う手遊び お勧め5選」をご覧ください。
年齢を重ねたことによる体力的な心配
それに加えて、新しい職場は、気も使うし、自分の体力でやっていけるか不安になりますよね…
しかし、人間とは不思議なもので、初めはヘトヘトになりますが、そのうち慣れて、自分なりのリズムがつかめるようになります。
確かにこの仕事は重労働ですが、それにも増して、可愛い子どもたちから、エネルギーをもらえる仕事です。
子ども達の顔を見ていると疲れも吹っ飛んで、またがんばろうと思えます!
だから、心配せず、保育の世界に飛び込んでみてください。
体力については体力がない保育士のダメな習慣。ついついやっている3つのことをご覧ください。
家庭(育児)との両立ができるかという不安
保育士の復帰にあたって家庭との両立、特に小さなお子さんがいる場合は育児との両立は大きな心配の一つです。
本当に自分の条件を聞いてくれる職場はあるの?と不安に感じてしまいますよね…
小さなお子さんがいる場合は、見学時や面接時に、その旨を伝えましょう。
お子さんの体調次第で、職場を休んだり、早退したりする場合がある、と伝えた時に、渋い顔をされる園もあるかもしれません。
そのような園は、理解がない園とあきらめ、次を探しましょう。
今は保育士不足で色々な園が求人を出しています。
自分の条件にあう求人も、探せばきっと見つかるはず!妥協せず、納得いくまで探してみてください。
事前に園に見学に行ったり、疑問に思うことを質問したりすることで、より自分に合う職場を見つけられると思います。
初めはパートで働いて、様子を見るのもよいと思います。
自分で探すのは不安、という場合は保育士専門の転職エージェントに登録してみるのも手です。
求人の詳細は保育士の求人で転職するなら募集情報サイト【求人プロ】をご覧ください。
自分の条件に応じた仕事を完全無料で紹介してくれます。
あと、全国の自治体に設置されている保育士、保育所支援センターが、潜在保育士に対して就業支援を行っています。
ブランクのある保育士を対象にしていますから、必要な情報が得やすいと思います。
結婚後に復職を考えている保育士さんは結婚後に復職する保育士。戻りたい園、戻りたくない園の違いは?をご覧ください。
年下の先輩職員など、新たな人間関係の構築の難しさ
いくらこちらが前職で経験を積んでいても、新しい職場では、1年目。
若い保育士の方が先輩になることも多々あります。
新しい園には新しい園のルールがあって、以前の園で経験が通用しないことがたくさんあります。
「郷に入れば郷に従え」という諺のように、一から教えてもらおうと、謙虚な姿勢でいることが、いい人間関係の構築につながっていくと思います。
ブランクがあれば復職するときはやはり心配になりますが、前もって自分で出来ることはやっておくほうがよいでしょう。面接でもそういったことを話しできます。
【ここまでのまとめ!!】
保育士に復職する人は
- 新しい保育知識や、業界の変化に対する不安
- 現場を離れてしまったことによる技術上の衰え
- 年齢を重ねたことによる体力的な心配
- 家庭(育児)との両立ができるかという不安
- 年下の先輩職員など、新たな人間関係の構築の難しさ
に悩んでいます。
それぞれには解決策がありますので当てはまる箇所を読み対策し保育士のブランクを埋めていきましょう。
上記はよく言われる不安要素ですが、実際このような不安はありましたか?
特に私は、以前は幼稚園で勤務していたのに、ブランク後の復職を保育園にしましたから、保育園のことが全く分からず、不安一杯でした。
いきなりは自信がありませんでしたので、まずは公立保育園の週3回のパートからスタートさせました。
少しずつ、保育園の流れや、乳児への接し方を学んだ後、改めて認可保育園の正規職員として就職しました。
1番困ったことは何ですか?
幼稚園と保育園の違いに戸惑いました。
一日の流れ、子どもの動き等、こんなに大きく違うのだと驚きました。
これまで乳児に接したことがなかったので、オムツの替え方、午睡のさせ方、食事介助の仕方が分からず苦労しました。
また、短い保育時間の幼稚園に比べて、一日中子ども達がいる保育園のリズムになかなか慣れることができませんでした。
分からないことだらけでしたが、自分はパートとして、忙しいクラスを援助する役割のため、なかなか忙しい担任に聞くことができませんでした。
できるだけ、周りの保育士の動きを見て学ぶようにし、それでも分からないことは合間を見て聞く、というスタンスをとりました。
そのやり方で仕事をしていくのは、正直とても気を遣いました。
毎日気疲れしてグッタリしていました…でもそんな日々を繰り返しながら、少しずつ園の仕事に慣れていきました。慣れると自分から動けるようになり、毎日が楽しくなっていきました!
保育士のブランクを志望動機に活かす書き方。アピールポイント聞いてみました。
ブランクのある保育士の志望動機や面接で何を1番見ますか?
意欲があるかどうかはー
- 「なぜ、復職をしようと思ったのか」
- 「なぜ、多くの園の中で、この園を選んだのか」
ーといった質問から読み取ります。
面接に望む前に、このあたりをしっかり整理しておかれるとよいと思います。
事前に園のホームページを熟読し、園の方針を理解しておくことをおすすめします。
面接に関する詳細は【転職コンサル直伝】保育士の面接攻略法①質問、回答の具体例をご覧ください。
人との協調性があるかどうかは、園の子ども、保護者、保育士同士との良好な人間関係を構築していく上で大切なポイントです。
特に、ブランクのある保育士は、自分の経験を生かしながら新しい場所になじんでいくことが必要です。
協調性がより大切になってくると思います。
面接の中ではー
- 「過去の職場の人間関係はどうだったか」
- 「なぜ、前職を退職したのか」
ーという質問が来る可能性があります。
そんなことを言われても、前の職場で、人間関係がうまくいかずに辞めたけれど…大丈夫だろうか…と不安に思う方もいらっしゃると思います。
でも、大丈夫!意欲や協調性は、何より質問する面接官に対して、どれだけ誠実に、心を込めて応えているか、といった態度の中に現れます。
自分を取り繕うことなく、誠意をもって答えれば、必ず面接官の心に響きます。
自信をもって、堂々と面接に臨んでください!
再就職ですからそれなりの決意を持っての挑戦になります。
そんな時に悩むのが
「面接で、ブランクについて聞かれたときにどう答えればいいのか」です。
内定を得るためには、非常に大切な面接ですので準備をしておかなければなりません。
ここでは、「面接でブランクのことを聞かれたときにどう答えるか」について、理由別に、質問と答え方、解説を交えてご紹介します。
他職を経験したあとの転職の場合
前は一般企業の事務職ということですが、差し支えなければお辞めになった理由と転職でどうして保育士を選ばれたか、また、ブランク中にどんな準備をされていたかお聞かせください。
一般大学を卒業後に保育士資格を取りました。
ところが早くに結婚、出産しましたので保育士として働くことができなかったのです。
主人との相談の結果、子どもを保育園に預けて一般会社に就職することになりました。
解説
基本的に事実を伝えましょう。
ただー
- 「いやになったから辞めた」
- 「自分に合わなかったから辞めた」
ーというネガティブなことは避けなければなりません。
また、他職であるにしても人間関係がうまくいかなかったのが退職理由の場合には、ストレートに伝えることも避けます。
また、ブランク中の努力は大いにアピールするところですから、資格を取得するなど、実際に役立つ努力をしておかなければなりません。
保育士からの転職でブランクがある場合
前保育園を辞められた理由と、ブランク中はどうして過ごされていたかを教えていただけますか。
実家のある○○県から上京して前保育園に就職をしたのですが、一身上の都合で実家に戻らなければならなくなりました。
退職しましてから3年になりますが、その間、保育士という仕事があきらめきれずに、幼児番組を見たり、ネットで歌やリズム遊び、工作などを見たりして、園児が前にいるようなつもりで練習してきました。
ブランクはありますが、明日にでも保育士として働くことができるように準備ができています。
解説
辞めた理由で、言いにくい場合は、一身上の都合でいいです。
ただ、その場合にはブランク期間の準備がしっかりとできていることをしっかりとアピールするようにします。
育児に専念された場合には、育児への考え方が変わった点、育児の経験をどう保育に生かそうと思うかなど前向きな姿勢を伝えましょう。
1日体験でどこを1番見ますか?
子どもに対しては、子どもを尊重し、子どもに愛情をもって接しているか。一方的な態度で接するのではなく、子どもの思いに添おうとしているかを見ます。
周りの保育士に対しては、周りの保育士の動きをよく見て動いているか、分からないことをそのままにせず、確認しているか、協調性があるかを見ます。
採用するとしたら1番何を求めますか?
そして保育士同士で仕事をしていく上で、人と協調関係を築けるかどうか。
経験者に対しては、園が育てていくオープニングスタッフと比較し、即戦力を期待する部分があると思います。
そこがないと、いくら技術的に優れていても、いい保育士とは言えません。
逆に、技術がなくても、人を尊重する気持ち、子どもを深く理解したいと思う気持ちがあれば、私はそのような方と一緒に働きたいと思います。
この一番大事な部分に対して求めるものは、オープニング保育士であっても、復職する保育士であっても変わりません。
当然ですが子供への愛情は仕事をするうえでも大事ですし採用の際も非常に大事なことです。
【ここまでのまとめ!!】
特に役立つのはー
- 面接でブランクのことを聞かれたときにどう答えるか
ーは大事です。
読み返して対策を立てましょう。ブランクを少しでも埋めるには?
ブランクを少しでも埋めるためにおすすめの本
保育士、保育所支援センターを利用する
全国の地方自治体に、ブランクのある保育士の就職支援をする「保育士、保育所支援センター」が設置されています。
この保育士支援センターは、求職相談や、復職応援セミナー、スキルアップ講座などを行っており、ブランクのある保育士にとって大きな存在です。
引用元:豊中市役所
大阪府は、大阪府社会福祉協議会の福祉人材支援センター内に、「大阪府保育士 保育所支援センター」が設置されています。
この保育所支援センターで、H27年度秋に復職支援セミナーが行われました。
内容
- 一日の生活や活動
- 子どもの発達と特徴
- 乳幼児の事故予防
- 保育士のやりがいと魅力
- 保護者対応
- あそび、手作りおもちゃ、手遊び
そしてH28年2月にはスキルアップ講座が行われ、絵本の読み聞かせ講座、人も自分もほめ力アップ講座が開催されました。
求職相談では自分の希望の詳細を登録票に記入することで、条件に合った求人を提供してくれます。おすすめです!
保育士のスキルアップするセミナーはあなたの街でも?保育士の就職を支援する研修セミナーとは?などをご覧ください。
潜在保育士支援セミナーに参加する
最新の保育事情、今保育園で起きていること等、分かりやすく教えてもらい、とても参考になりました。
1番役立ったのは、セミナーの後に行われた就職フェアです。
気になる園のブースに座ると、その園の現場の保育士が待っていて、親切に対応してくれます。
その園のことがわかるパンフレットを見せてもらったり、自分が気になる点を質問できたりします。そこで見学の予約をとることも可能でした。
セミナーの後に、就職フェアも参加できる形になっていて、就職する前に感じる疑問点を直接、気になる園の職員に質問することができました。おすすめです。
就職フェアーは支援センター主催のものや当社のような保育士の転職サイトが主催になって開催する場合とあります。どちらも参考になります。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。