雨の日やPMなどで空気が悪い日は外に出られず、子ども達もストレスが溜まってしまいます。
ストレスが溜まってしまうと子ども同士のトラブルも頻発してしまうので、発散させる事が大切です。
今回は室内遊びで楽しくストレスを解消し、物には様々な使い方をする事が出来るというのを子どもに伝えるねらいにも使える、片栗粉遊びについて紹介していきます。
片栗粉スライムは感触が独特である事に加えて、どれだけ握ってもつぶれたり壊れたりする事がないので、思いきり握ってストレスを解消する事も出来ます。
室内遊びの強い味方であるスライム遊び、是非とも設定保育に使ってみてください。
保育園での片栗粉遊びは全年齢共通で、床に落とす事が想定されるので、必ずビニールシートやブルーシートを床に敷いておくようにしてください。
また、机もべたべたになって拭くのが大変ですから、前もってサランラップでコーティングして汚れないように工夫しておきましょう。
そして、上記で書いていた手を拭く為のタオルも用意しておきましょう。
スライムを変化させたい場合はここに更に材料が加わります。
光らせたい場合は蛍光塗料、風船のように膨らませたい場合はストロー、洗濯のりなどです。
また、変わり種スライムを作る際には小麦粉と水だけでは弱いので、必要に応じてホウ砂、ホウ酸を加える必要もあります。
今まではホウ砂やホウ酸を使用して、片栗粉遊びをしている園が殆どでしたが、子どもが誤って口に入れると非常に危険です。
ですから、今回紹介する片栗粉は一切ホウ砂やホウ酸を使わずに作る事が出来ます。
引用元:甲南立正保育園
材料や準備を終えたら、早速作っていきましょう。
分量は以下の通りです。
①ボウルの中に水と食紅を先に入れてしっかりかき混ぜて、薄い色が水に付くまでかき混ぜます。
こぼれないようにしっかりとボウルを抑える係の子、混ぜる子と仕事を分担して、協力し合いながら行いましょう。
②次に薄い色のついた食紅入りの水の中へと片栗粉を入れます。
そしてしっかり混ぜつつ、水と片栗粉を状況によって加えながら様子を見てください。
③固形になったら出来上がりです。
片栗粉遊びの導入は絵本を使いたい所ですが、スライムを題材にした絵本はありません。
そこで、スライム自体を使って導入とするのが良いと思います。
子ども達にスライムを見せ、一体何で出来ているのかを問いかけて想像力を刺激し、実際に子ども達に粉末状の片栗粉を見せましょう。
そして、その片栗粉の感触を子どもに触れさせ、この粉状の物がスライムに変化する事を説明しましょう。
引用元:小規模保育事業 ソラーナつゆはし
遊び方としては、0、1、2歳児まではスライムに触れて感触や形状が変わる事を楽しみ、3歳、4歳、5歳になったら今度はそのスライムに更に工夫を加えましょう。
かき混ぜる際に水へと蛍光塗料を混ぜれば光るスライムを作る事が出来ますし、混ぜて色とりどりのスライムを作る事も出来ます。
誰が一番長く伸ばせるかなどの競争をしても面白いかもしれません。
また、スライムを少し硬めに作って、色の組み合わせを利用し、果物などを作ってお店屋さんごっこに使うと良いと思います。
0歳、1歳、2歳は色んな物の感触を知る事、感触を知る事によって自身の視野を広げる事がねらいになります。
片栗粉スライムの感触を知る事で、外遊びなどで砂に触れられない子などに、物の感触に慣れてもらうねらいもあります。
3歳、4歳、5歳と幼児クラスになったら、今度は物の変化を知る事、手作りで玩具が作れる事を知るのがねらいになります。
乳児クラスよりも出来事の繋がりを意識出来るようになっているので、粉末の物がスライムになる事も理解できると思います。
片付けで注意して欲しいのが、片栗粉を絶対に排水溝に流さないようにする事です。
子ども達が手を洗うのも同様で、絶対に片栗粉のついた手を水道で洗ってはいけません。
流すとしても、かなりの大量の水を流さなければ排水溝が詰まってしまいます。
そうならない為にも、先に濡れタオルなどを用意しておき、綺麗に子ども達の手を拭き取った上で手洗いをさせるように注意をしてください。
また、出来あがった片栗粉も水道には勿論流せませんので、燃えるゴミとして袋に入れて処分してください。
私が片栗粉スライムを2歳児の前で作った時、子ども達は非常に興味深く作られる過程を見てくれていました。
また、出来あがっていく過程を見せる事で、物の変化や身近な物で遊べる事を知ってもらえたと思います。
しかし、出来あがって子ども達に触らせた時に、誤って口に入れる子が出てきて大慌てしました。
私が導入の際に、「お芋の天ぷらで使ったね!」と芋掘り遠足の後に行った芋店づくりの設定保育の話をしてしまっていたので、食べられる物だと勘違いしてしまったようでした。
導入では食べられない事を伝えたいのであれば、「食べた事あるよね。」などというワードはNGだと思いました。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。