保育士がスキルアップ、キャリアアップを求めて保育士以外の資格を取得したいと考えている人は多くいます。
転職の際にも非常に有効です。
スキルアップする資格は民間資格や全国保育協議会など社団法人などが行うものもあります。
保育士がスキルアップに役立つ公のセミナーや講座
保育士がスキルアップのために全国保育士会などがよく保育士に対する研修会を行っています。
保育士にとって研修というものはどのような効果があるのでしょうか。
研修によって身に付ける内容は、勤務する保育園の園児の保育に関して、自身の保育技能を高め、日々の実践に生かしていくことが主となります。
また、それ以外にも次のような内容についても研修によって学ぶ必要があります。
- 保護者の方とともに行う子育てをめぐる今日的な課題
- 最近では命にも関わる保健・衛生面に関する知識やスキルについて理解を深めること
- 保護者対応など家庭や関係機関との連携のあり方について
このように、研修会に参加することによって、知識やスキルを身に付けていくのです。
保育士は、日々園児の保育や雑務、保護者対応など多くの仕事をこなしていかなければなりません。
しかし、それらがマンネリになってしまっては何にもなりません。
そのマンネリ打破のため、より効率よく仕事をするために研修があるのです。
全国保育士会が主催する研修会は、会員料金で受講できるようになっています。
保育士会は、各都道府県など、各自治体に組織されています。
会員になるためには、各自治体の保育士会に加入すればよいことになっています。(会員一人年600円が全国保育士会の会費)
保育士会の研修は全国保育士会
子ども理解
研修会では、「子ども理解」をよく実践報告という形で発表されます。
その内容は保育を行う上で大切なことが多く含まれていますので、今まで自分が知らなかった新たな方法で子どもと接することなど、子どもに対する考え方を見直すきっかけともなります。
実際に研修会で学ばれた方の感想についてご紹介します。
保育園は、子どもさんの成長にとって非常に重要な時期を任されています。
保育
保育園では保育が基本です。
保育は、園児が周囲の環境に慣れ、関わり、主体的に行動するものです。
保育の研修では、保育士がその年齢に応じて、どんな支援が有効であるかを学び合います。
保育計画と主体性
各保育園によって環境は違います。
しかし、園児への保育は大きく違ってはいけません。
目指すところは同じです。
保育計画は、本来はどの園でも通用するものでなければいけません。
ただ、物理的な環境でできない園もあるでしょうが、それに代わる行事を計画するなどの方策を取っていかなければなりません。
(運動会を小学校を借りる、耐寒かけ足を近所の公園で行うなど)
また、園児の主体性な言動への支援についても学びますが、この主体性とは「自由」を意味することではありません。
園児が、場に応じてそれぞれの言動を十分に発揮できるようになることです。
その言動に対して保育士が支援するのです。
保育に関するスキル
保育について学んだ新人が、その保育の知識を適切に使っているかというと、なかなかそういうわけにはいきません。
知識はあってもスキルが伴わないというケースが多いです。
この保育に関するスキルは、先輩から教えてもらうことが有効になります。
この研修では、先輩保育士の体験談などを中心に学びます。
年中行事
各保育園では年中行事としてどんな取組みを行っているのでしょうか。
運動会や作品展、生活発表会など、園児や保護者が非常に楽しみにしています。
研修では、園児の成長に合った年中行事の計画や準備を学ぶことになります。
主に実践報告という形で、報告者の発表を聞いて、その後グループ討議をしたり、講義を聞いたりします。
保育士資質向上
保育士は、一人一人が大切な時期である園児の保育を任されているという意識を持つことが重要です。
保育園の中で、自分がどんな役割を担うのかをしっかりと把握して園全体を向上させていきます。
若い保育士には、積極性や発言力が要求されます。
中堅はリーダーシップ、ベテランは園管理に関わることという役割がありますが、研修では、課題を持ってグループ討議を行います。
健康・安全
保育士としての大きな責任の一つが、園児の健康と安全です。
いくらいい保育を行っても、感染症が流行したり、安全管理の不備があったりしては何にもなりません。
健康管理
この研修に参加した方の感想は次の通りです。
健康管理は、保育の中で最も重要と言っても過言ではないことがわかりました。
園時の健康状態の把握は、もちろん園だけではできません。保護者の方の協力が必要です。
研修で報告された方が、ノロウイルスの流行で大変な思いをされた実践をお聞きし、他人事ではないと思いました。
私も、日々園児の体調の変化に気を配っていますが、保護者の方に対して「保育を断る勇気」もいるということを学びました。熱のあるお子さんをお預かりすることが、他の園児に影響し、たいへんなことになるということです。
登園時の園児のチェックや保育中の様子をしっかりと把握していきたいと思いました。
安全管理
日々の安全点検が欠かせないことは、多くの保育士さんが感じておられます。
しかし、震災や不審者侵入などの大きなことが目の前で起こったときに、園児を守ってあげられるでしょうか。
保育園として、防災・防犯マニュアルはありますが、「あなたは、その時どう動いて園児を守りますか?」という問いかけには、ほとんどの人が答えられないのが実態です。
食育
食育は、園児に対してというよりも保護者の方に対して勉強会などを催しておられる保育園もあります。
この研修では、幼児期における食育の意義を学び、保護者に対しての啓発方法(食育だよりを出したり教室を開いたりされている園もあります)の紹介などをもとに学びます。
保護者対応
研修において、保護者対応は多くの実践事例が発表されます。
保育園としての教育方針や保育課程などをどう説明するかを学びます。(ベテラン保育士が学ぶことになります)
中堅以下の保育士の研修ではグループ討議やロールプレイング(実際に保育士と保護者という役割を演じる)を通して、保護者の感情や思いを学びます。日頃からの保護者とのコミュニケーションの重要性がわかります。
忙しいから研修を受けている時間がないという保育士さんは、よけいに受けていただきたいのが研修です。
最近では研修を充実させている保育園が増えています。
新人の保育士さん向けの研修から主任保育士(管理)向けの研修までいろいろな研修が用意されています。
保護者の対応の詳細は保育士の保護者対応での失敗!保護者との接し方はどうすれば?をご覧ください。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。