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保育における雪遊びのねらい
10cmも積もりますとそれまでの雪の状態も変わり、歩きにくく重くなっていきます。
雪の積もる地方では当たり前のことですが、都会でも5歳児が雪山登山などを行っている園もありますので、保育士さんも、雪遊びについて知っておいた方がいいでしょう。
ここでご紹介するのは、雪遊びの紹介に加えて、雪ならではの持つ特性や留意点、保育における雪遊びのねらいをご紹介します。
雪上や砂浜でのスポーツでは、体幹がしっかりしていないとできません。
体の筋肉をうまく使うことによって雪上でのスポーツを行います。
ですから、雪遊びでは、園児の体(骨格や筋肉)を鍛えるだけではなく、バランス感覚も発達させてくれるのです。
また、雪でできた地形は凸凹しています。
それに適応して歩いたり走ったりしないといけません。
バランスとともに、素早い状況判断力や足の力が必要になるのです。
さらには、保育で雪遊びを取り入れる場合には、仲間意識も大切になります。
園児がお友達と協力して遊ばないと面白くないということも感じるようにしてあげなければなりません。
例えば一人で雪を丸めている子がいたら、雪合戦の方が断然面白いことを、
また、雪だるまも一人で作るよりもみんなで作った方が大きい雪だるまができるということを味わわせることをねらいにしましょう。
保育の雪遊びの注意点
雪国なら、家庭でも雪に慣れ親しんでいるでしょうが、めったに経験しない雪遊びを体験する園児には雪遊びの約束をしっかりと行ったうえで、保育士が見守ったり、指導を行ったりしていかなければなりません。
夢中にさせてくれる絶好の遊び用具ではありますが、その分けがをする危険性も高くなるのです。
さらには、保育士さんも夢中で一緒に遊んだり、指導をしたりするので、どこかで休憩を取ることも忘れてはいけません。
けがと体調管理にはくれぐれも留意が必要です。
下、チェックポイントを挙げておきます。
前日まで
- 保護者への事前連絡をしておく(例えば1月園だよりに「2月に雪が降ったら雪遊びをしますので、今から着替えを持ってきておいてください」などと知らせておく)
- 準備のこともありますので前日や当日の天気を確認します
当日
- 当日の朝には、園内の積雪状況の確認をする
- 遊ぶ人数を事前に確認する
- 園児の健康状態を把握し、安全面の約束をする
- 園児の脱水症状に注意する
保育園で人気の雪遊び5選 遊び方やポイント
雪って冷たい!
0~1歳児向けの雪遊びです。
何といっても雪は冷たいもの、それを素手であるいはお顔で感じてもらいましょう。
雪が降っている中なら最高ですね。
もし今まで体験したことのない園児なら「何?」という思いで、その冷たさを感じ取ることでしょう。
0~1歳児ですので、5分遊んだら5分休憩という感じで遊ぶようにします。
小さな雪のお家づくり
2~3歳児が喜ぶ雪のお家づくりです。
本場のかまくらは、中で食事やお話を楽しめると言います。
保育園では「小さな雪のお家づくり」を楽しむようにします。
職員も総出で大きなかまくらを作るときには、雪を積み上げ、スコップでたたいたり、足で踏んだりしながら、パンパンに固めることが大切です。
ある程度の大きさで作っておけば、後は園児任せにできます。
「雪をお家にくっつけよう!」でいいでしょう。
そして穴掘りです。中をくりぬいて入り口を作ったら出来上がりです。
時間がかかりますので、朝から職員であらかた作っておくようにするといいでしょう。
入口は小さめに作って崩れにくくします。
壊れないように保育士が交代で見ておかなければなりません。
雪だるま
1歳~5歳児と幅広く楽しめるのが、雪だるまですね。
園児は雪のあるところを、お友達に負けないように頑張って移動し、少しずつ大きな雪だるまを作っていきます。
常にしゃがんだり踏ん張ったりする動作をしますので、足のいい運動になります。
この雪だるまづくりは、年齢を超えて一緒に楽しめます。
友だちや異年齢の園児とも協力して作ることも楽しめます。
上下の球のバランスを自分たちで考えながら創るので楽しい活動になります。
雪の滑り台そり遊び
そりから落ちないためのバランス感覚は、大人でも難しいものです。
子どもだからこそあんなに転んでも平気なのでしょうね。
高所感覚やスピード感覚も味わうことができ、4,5歳児にとってはやめられない遊びとなります。
雪の滑り台は朝から職員で作りましょう。
そりはよく滑りますから急なものでない方がいいです。
雪合戦
4,5歳児になると投げる力やコントロール力もついてきますので、夢中になって楽しみます。
雪を固めて投げるという手のひらや指先を使った動作にもなり、雪の感触を思う存分味わうことができます。
先生が的になって逃げる、段ボールなどを配置して、そこを隠れ家と設定し、赤白のチームを作って投げ合うなど、工夫次第で多くの遊びができます。
注意点としては、あまり固く握りすぎないことです。
雪のボールも当たると痛いですから投げる方向を同じにするなどの約束はきちんとしておきましょう。
また、郊外で行う雪合戦では、雪の斜面を登るなどの動きも加わり、また足場が悪いために園児は足の踏ん張りや姿勢を保持する力が必要になります。
合戦以外にも雪を投げ合うだけでも楽しむことができます。
保育士、園児の服装
保育士も園児も動きやすくて水をはじく素材の服装が必要です。
薄手のウィンドブレーカーやレインコート、ポンチョが最適です。
0,1歳児は、ほとんど動きませんから防寒重視ですが、よく動く4,5歳児はウィンドブレーカーの下はあまり厚着をしてはいけません。
2~5歳児の足元には、運動靴にスーパーの袋などをゴムで止めるといいでしょう。
帽子は保育園で使っている防止でOKです。
手袋はしない方がいいです。
お湯を用意しておいて時々温まりに行くようにします。
いずれにしても、保育としての雪遊びは保育士にとっても大変な労力がいります。
職員会議などで、職員総出で行う行事として、前もって十分に話し合っておくことが大切です。
また、保護者の協力や地域の協力を得ることも頭においておくといいでしょう。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。