しかしその反面、なかなか言葉が出てこない為に、噛み付きが激しくなる時期でもあります。
噛み付きは痕が残る場合もあるので、保護者も保育士も非常に嫌います。
1歳児の抱えるストレスに気付き、上手に援助しながらトラブルなく遊ぶ為にも今回は保育における1歳児の遊びの種類を紹介していきます。
1歳児の接し方のポイント
1歳児と接するポイントを抑えていないと、保育者は信頼関係を築けずに子ども達と仲良くなる事は出来ません。
日常生活のふとした事から、集団保育まで1歳児と接するコツを覚えましょう。
① 絵本
1歳児は集中力も短く、絵本すら長い物は最後まで見ている事が出来ません。
また、小さな絵本はまだまだ1歳児では見にくいので、集団保育で全員の前で読む際にはA4サイズ以上の絵本を使うようにしましょう。
② 怒る事
子どもが何かをした時に怒る事もあるでしょう。
その際には子どもに何故自分が怒られているのか、知ってもらう必要があります。
しかし、普通にダメだった所を指摘して、これからは気を付けるようにと言っても分かる訳がありません。
③ 視線を合わせる
1歳はまだまだ保育士や保護者が自分に注目しているかと不安になる時期で、よく視線をさまよわせます。
そんな時に、ちゃんと見ているという事を伝える為にも、子どもと視線を合わせるように心がけてください。
④ 噛み付き
とにかく噛み付きを阻止する事が必要です。
噛み痕はなかなか消えませんし、痣になる場合もあります。
更に噛む力が強いとその部分の脂肪が固まってしまい、手術が必要となってしまいます。
そうならない為にも、普段から子ども達の様子をしっかり見て、保育士の目が届きにくい筒状の滑り台などの遊具の中も定期的に覗くなどする必要があります。
かみつきの対応はこう対応しよう!保育園でかみつき発生 保護者対応、クレーム等をご覧ください。
1歳児の特徴と出来ること
1歳児にも出来る事は沢山あります。
その出来る事をさせずに、時間がないからと保育士が行っていると、子どもは何も出来ないまま進級してしまいます。
身体的に出来る事:靴の着脱と片づけ
意外ですが、1歳になれば自分で自分の靴箱へと靴を入れる事は出来ます。
オムツを履かせる際にも、声を掛けて一緒にオムツを引き上げる動作を行う事で、2歳児クラスに進級する頃には自分でズボンを引き上げる動作も出来るようになっていると思います。
精神的な特徴:待つ事の概念がない
1歳児はまだまだ人と物を分け合うなどの概念は薄いです。
友達が使っている玩具を見て欲しい!と思えば手を伸ばしてしまうジャイアンぶりを見せてくれます。
「順番に使おうね」なんと言っても理解できません。
ですから、保育士が間に入って、待つ事を教える必要があります。
玩具の取り合いが起こったら、まずは待つように子どもに伝え、もう片方の子どもに「時計が〇になったら貸してあげようね。」と声を掛け、その時間になったら実際に取り合いの相手になった子どもに玩具を貸し、地道に貸し借りを教えるしかありません。
保育の1歳児遊びとポイント
保育における1歳児の遊びのポイントは、難しい動作を取り入れず、自由さを重視した方が子ども達も楽しめると思います。
1歳児はまだまだ様々な物に興味を持って触りたい年頃です。
また、絵本を普通に読むよりも、ペープサートをしたり人形劇にして動きのある物にした方が子ども達にも集中して観てもらえると思います。
おすすめ屋内遊び5選
では、どんな遊びを取り入れれば1歳児の子ども達に喜んでもらえるのでしょうか?紹介していきます。
① 粘土遊び
安全かつ子ども達が最も喜ぶ遊び、それがこの粘土です。
最近は口に入れても大丈夫な粘土も開発されている上に、手作りで粘土を作る事も出来るので教材費も安く抑えられます。
保育士がお手本としてウサギやネコなどを作って見せると、真似しようとします。
想像力を広げる手助けも忘れずに行いましょう。
② 風船遊び
最近は百均に大量に袋に入った風船が販売されています。
その風船を膨らませて保育室を満たすだけでも子ども達にとっては特別な空間へと早変わりです。
どうしても破裂音を怖がる子どもがいる場合は、保育士で管理できる程度の少量の風船を用意して、割れないように目配りしながら遊ぶと良いと思います。
風船遊びの詳細は【保育年齢別】子どもたちが楽しめる風船遊びの遊び方やねらいをご覧ください。
③ 園内の散歩
子ども達は一日の大半を保育室で過ごします。
ですから普段職員が使う廊下や上の年齢の子ども達の過ごす保育室に行くのも大冒険です。
園内を一列になって散歩するのも子ども達に非常に喜ばれます。
運動会や生活発表会では並んで歩く、手を繋いであるけるかが非常に重要になるので、遊ぶついでに練習と思って普段の保育に取り入れておきましょう。
④ ペープサート
上記で紹介したペープサートです。
ペープサートは出来れば5分以内に終わるものを選びましょう。
1歳児だと動く物に集中してくれますが、時間は短くないと集中力が持ちません。
なるべく5分以内、長くても10分以内に終わる物を選びましょう。
ペープサート遊びの詳細は保育の体験談 盛り上がったペープサートの題材はコレだ!をご覧ください。
引用元:東京女子大学
⑤ 調理
調理は1歳児からでも可能です。
1歳児に人気のクッキングが、クッキーです。
クッキーは、ジップロックに入れて生地を捏ねる事が出来るので衛生的ですし、トッピングも1歳児であれば十分出来ますし楽しむ事が出来ます。
コーンスターチなどを子どもの手で飾り付けさせてあげてください。
クッキング遊びの詳細はクッキング保育のねらいや衛生管理 人気のメニューはコレ!をご覧ください。
引用元:学校法人 旭川カトリック学園
おすすめ屋外遊び5選
1歳児のオススメの屋外遊びを紹介していきます。
1歳児はまだまだ歩行が安定しないので、走り回る場合はかなりの注意が必要ですし、転んでも怪我が少ない芝生などで遊ぶように気を付けましょう。
① 砂場
砂場遊びであればゆったりと座って遊べるので、怪我をする危険はないので安心です。
ただ山を作るだけでも十分子どもは楽しんでくれますが、砂場などで見つかる貝殻やその季節だけに咲く花や木の実で季節感を取り入れながら山を飾り付けると目にも楽しいと思います。
② シャボン玉
シャボン玉は買わずに自分で制作すれば安く準備する事が出来ます。
子ども達は浮かぶシャボン玉を見るだけで大喜びします。
1歳後半であれば、ハンガーや針金などで作った輪っかでシャボン玉を作らせる事も可能だと思います。
月齢によって遊びをどんどんと展開していきましょう。
③ 虫探し
子どもは小さな頃から虫に触れていると、そのまま大人になっても虫に触れる事の出来る大人になってくれます。
そうならない為にも、保育士が率先して幼い頃から虫と触れ合う機会を作りましょう。
④ 列車ごっこ
1歳児に並ぶという概念を植え付ける事にも有効な列車遊び。
あまり長く列を作ると怪我に繋がりますので、3人~5人の間に収めるようにしましょう。
引用元:敦賀教会幼稚園
⑤ 追いかけっこ
まだまだルール遊びの概念はない1歳児でも、保育士を追いかける事は出来ます。
鬼ごっこの前段階として楽しむ事が出来ると思います。
寒い時期のおすすめ屋内遊び1時間出来る遊び
寒い時期だからこそ楽しめる保育における室内遊びを紹介していきます。
室内遊びでも季節感を子ども達に感じてもらう事は必要なので、保育教材は冬に関連する物を選びましょう。
① 綿雪だるま作り
雪が降れば園庭で雪だるまを作る事が出来ますが、残念ながら降らない時もありますよね。
そんな時子ども達に雪を身近に感じてもらう為に、綿を雪に見立てて雪だるま作りをしたら喜んでもらえます。
子ども達の制作を玄関に飾ると、保護者も子どもがこんな物を作れるのだと知るきっかけにもなります。
② リトミック
最近義務教育でダンスが取り入れられた事や、キッズダンスの流行で音楽やダンスの感性を伸ばすリトミックが非常に注目を浴びています。
部屋の中で体を動かすので寒さを感じる事もありませんし、柔軟な体作りとリズム感を鍛える練習にもなります。
引用元:NPO法人たるい
【体験談】これは手応えあり私の1歳児の遊び
私は子ども達の前でペープサートを行いました。
5分以内に終わる短い絵本で、登場人物もなるべく少なく、子ども達が楽しめるように、前もって子ども達に馴染みのあるミッフィーの絵本を紹介してもらいました。
内容を知っている事や、お気に入りのキャラクターであるミッフィーであった為、子ども達は非常に喜んでくれました。
1歳児にペープサートを行う場合は、よく知った本を利用すると子ども達に楽しんでもらえると思います。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。