ひなまつりやこいのぼりの出し物については、保育園の行事の中でも特に盛り上がるのが、クリスマス会ではないでしょうか。
子どもたちの大好きなサンタがきたり、おいしい料理やケーキが食べられたり、プレゼントをもらえたり。
子どもたちにとって、クリスマスは、一年で一番幸せな日であり、数か月前から楽しみにしている子どももいるようです。
そのクリスマス会で、一つ出し物をするとしたら、どのようなものが良いのでしょうか?
出し物にはいろいろな種類がありますが、今回は子どもたちが集中しやすく、盛り上がりやすいパネルシアターをご紹介します。
クリスマスシアターの題材は?
偕成社、五味太郎作のまどからおくりものという絵本を題材としたパネルシアターを使いました。
クリスマスパネルシアターでその題材を選んだ理由は?
五味太郎さんは幼児絵本の世界でとても有名な方ですので、多くの保育園でおいてあると思います。
家庭でも持っている方が多く、比較的有名なお話です。
この絵本を見たことがある子が多く、見たことがないとしても五味太郎さんの他の絵本を見たことがあるなら非常に慣れ親しんだ絵で興味をひきやすいと感じた点が一つです。
もう一つは、パネルシアターにすることで仕掛けがよりわかりやすく、窓の中と外の表現がわかりやすいと感じたためです。
このお話は仕掛け絵本になっていて、窓からのぞいた姿と実際の姿が違うところが子どもたちの興味をひきます。
その部分に子どもがその世界に入り込みやすいと思い、題材をこの絵本に決めました。
出し物の流れはどうしましたか?
クリスマス会ということでまずはみんなでジングルベルや赤鼻のトナカイなどのクリスマスソングを歌って気分を高めました。
クリスマスとはどんな日なのかというお話や、サンタさんはどんな人なのか、というところもお話しした後で導入の手遊びをひとつして、お話へと入っていきます。
お話の中では子どもも参加する流れを作りました。
窓から見えるものに対して「これは誰かな?」などと問いかけることで子どもたちは絵本の世界に入り込むことができます。
もちろん、お話を知っている人もいるのでその人は得意げに「ウサギだよー!」などと言ってしまいますが、「ほんとかな?今日は違うかもしれないよ?」というと、ますます子どもたちは、集中して聞くことができます。
あらかじめ窓の外にサンタさんが準備していて、お話が終わって保育士が話をしているところを「コンコン」と叩きます。
子どもたちは騒がしくて聞こえてないかもしれないので「何か聞こえるよ?」ということで子どもたちは音を探します。
気づき始めたところで帽子だけ見せて、サンタさんだ!となったところで保育士と子どもたちがサンタさんを呼んでサンタ登場、という流れにしました。
私の場合は窓から部屋の入り口が近かったのでスムーズにできましたが、遠くでできなさそうな場合は窓の外と実際に部屋に入るサンタの二人を用意しても良いかもしれません。
盛り上がったポイントは?
普段は絵本でしか見ていないお話がパネルシアターになることで迫力のあるものになります。
そしてこのお話をパネルシアターにするにはシアター全体を使わなければなりません。
準備する保育士は大変ですが、その分子どもたちはとても喜んでくれます。
そしてこのパネルシアターの真の目的はサンタ登場のための導入ということです。
お話と同じような展開でサンタさんがやってくるのはサンタさんがいると信じている子どもたちにとって夢のような出来事になるでしょう。
なので、一番盛り上がるのはお話が終わってからのサンタ登場の瞬間ですが、この夢のような出来事はお家に帰ってから保護者にお話をするでしょうし、来年まで覚えている子どももいるかもしれません。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。