保育士の悩み解決します。
本記事では、保育士の手遊びで、園児を惹きつける人気の手遊びの動画を交えながら紹介します。
保育士になって、いざ担任を任されればその責任の大きさとともに、「子どもを飽きさせない工夫」というものが必要になります。
飽きさせない、集中させたいときに有効な遊びが「手遊び」です。
この手遊びは、子育てをするお母さんも、お子さんとのふれあいの中でよく使いますが、保育所では先生の秘密兵器という感じで、これを上手に使えば「さすが先生!」と言われるものです。
ここでは、保育士の手遊びで園児を惹きつける人気の手遊びをご紹介します。
トントントントン…で始まる手遊び歌です。
1歳から2歳の園児には、定番の「ひげじいさん」です。
音楽のリズムがよいので、覚えるのもすぐ、そして何よりも楽しいので恥かしがりやさんでもできる遊びです。
お家でも親子で楽しめる遊びですが、工夫をすることで色々な楽しみ方ができます。
1歳から2歳の園児は、ほとんどマイペース、少し目を離すと好みの遊びに熱中する年頃です。
この頃の保育として「待つこと」も経験させなければなりません。
静かにお行儀よく待つのは難しいですが、楽しみながらなら待つことができるようになります。
「ひげじいさん」の歌ですが、「ひげじいさん」のところをアニメの主人公の名前に変えたり、「○○ちゃん」と、お友達の名前に変えたりすることで面白さが広がり、ちょっとした時間は集中して遊んでくれます。
曲調は覚えやすく園児は楽しみながら真似をしてくれますよ。保育士さんを助けてくれる手遊び歌の一つです。
ヒゲを表すために、手合わせてあごにつけましょう。
「ぼよーーん」と言いながら両手を下にしていきます。
「ぼよーーん」を「びよーーん」に変えてもいいですね。このように、ちょっとした工夫一で一つの手遊び歌が進化していきます。
「こぶじいさん」は「ありゃ、ポロリ」と言いながら手の動作を合わせ、「○○ちゃん」では、その子の好きな食べ物や乗り物を、「とんとんとんとん○○ちゃん、しんかんせーん!」というように言ってあげるといいでしょう。
少しの工夫で、園児は喜ぶものです。ただ、留意したいのは、身体的なことなど差別的なことは絶対に言わせないようにすることです。
子どもたちの持つ想像力に驚いてしまう手遊びの一つです。
「落ちてくるのはなんだろう?」という単純な遊びなのに、いろいろな場面で使える手遊びです。
この手遊びは、3歳児がするのと5歳児がするのとでは、面白いほどに違います。
5歳児のひらめきには驚かされる場面が多いですよ。
具体物とは違う抽象的なものを言い出す園児がいるのです。
少しずつと物の因果関係が分かる年齢になってきますが、単に「りんごが落ちた」で「手で受け取る」のは3歳児です。
「りんごが落ちた」から「りんごが回って落ちてきた」、そして「おかあさんが買ってくれたりんごが転がってきた」と園児たちが変化させるのです。
「りんご」「かみなり」「流れ星」など、その落ちてきた物を受け取るリアクションをします。
この手遊び歌を覚えると、上述のようにいろいろな工夫として発展していきます。
順番を変えてみたり、早くしたりゆっくり歌ってみたりすることで園児は夢中になって喜びます。
もちろん「落ちてくるもの」は、園児が考えます。
「何がいい?」の一言で、4歳、5歳の園児は想像力たくましくいろいろな物を言い出します。
また、5歳児ならこんな工夫もできます。
「どんな物が落ちてきた?」「それが落ちてきたらどうする?」ということを考えさせるのです。
「りんご」なら「手で取る」、「かみなり」なら「耳をふさぐ」などです。
園児それぞれの発想を取り上げてあげることで、「私が言ったことをみんながしてくれている」と、その園児はとても嬉しいものです。
基本的には、人それぞれで何に見えるかは分からないのですから、先生が決めるのもいいし、園児に「何に見える?」と聞いてもいいでしょう。
園児相手ですから、食べ物や乗り物、アニメキャラクター、動植物などたくさんの種類がありますので、毎回テーマを変えると飽きさせないものです。
グーチョキパーでどんなものが作れる?
これはあくまで一例です。
保育士さんが悩むよりも、その場で園児に聞くといろいろな物の名前を言ってくれますよ。心配はいりません。
「待つ」ということを覚えつつあるのが3歳、4歳児です。
そんな園児におすすめが「目隠しじゃんけん」です。
3歳にもなれば「じゃんけんのルール」は知っています。
もしまだじゃんけんのルールがあいまいな園児には個別に教えてあげておくといいでしょう。
みんなが手を後ろにして、お隣の子と「目隠しじゃんけん、じゃんけんポン!」でそれぞれの勝ち負けを決めます。
この遊びは、スキンシップが目的です。
お隣りの子と、そのお隣の子というように、相手を変えていけばもっと楽しく触れ合うことができます。
また、このじゃんけんはわざと小さい声で「目隠しじゃんけん じゃんけんぽん」と小さな声で歌うと園児たちも小さな声になります。
静かにさせたいときに、いつも「目隠しじゃんけん」を始めるという習慣にするのもいいでしょう。
「はじまるよ はじまるよ…きょうは10月7日だよー!」と、朝一に「おはようございます」のあとに歌うのもいいですよ。
何かを始める前に習慣付けることができる手遊び歌です。
「はじまるよ はじまるよ…1と1でにんじゃだよー!」の数字と変身するものを、手を使って表しますが、園児と一緒にいろいろと変えていくことができます。
年齢や個人差によりますが、何かを始めるときに、その内容を取り入れながら歌うと、けじめがついていいでしょう。
先生が何かを伝えたい時に歌うのもいいでしょう。
2,3歳の園児の指遊びでは、単純な動きの繰り返しが求められます。
まだまだ複雑な動きについていけない園児もいますので、しっかりと園児の様子を見ながら行わなければなりません。
最初は先生がゆっくりと歌ってあげましょう。
そしてだんだんとスピードを上げていくようにします。
少しずつスピードを上げていかないと、園児はついていけません。最終的に音楽に合わせて行うことができればいいと考えましょう。
4,5歳児にぴったりの手遊びです。
フレーズが変わるたびに1本の指を2本にしていくというように、少しずつ変化していきます。
ここでご紹介しました動画では指を1本、2本、5本(パー)にしていますが、
1から5まで順々に増やしていくなどの工夫ができます。
手を使って遊ぶことができる手遊びは、保育士さんの腕の見せどころ!
ご紹介しましたように、保育士さんご自身が工夫されれば、遊びとしてもっと広がっていくでしょう。
場所を取らない、道具がいらないという利点を利用すると、多くの場面で使うことができるというメリットがあります。
また、究極は「泣く子も泣き止む手遊び」とも言えるのです。
けんかをして泣いている子、こけちゃった子、そんな子のそばに寄って行って、他の園児と一緒に「グーチョキパーでなに作ろうー」と歌ってみてください。
いつのまにか魔法のように泣き止みます。
このように、手遊びを「子どもにとって一番身近なものにしてあげる」ことも必要なのです。
また、この手遊びは子どもの成長にはなくてはならないもの、園児にとって多くの効果があるのです。
手遊びには、歌と手の動作を同時に行う歌遊びです。
このことからお分かりのように、「同時に行う」という発達には欠かせない人の行動が含まれているのです。
また手先も使いますし、リズムに合わせて動かすというメリットもあります。
しかしそんな手軽さの中にも、子どもの成長につながるエッセンスがたくさん詰まっています。
では、手遊びが体の成長に与える効果とはどのようなものなのでしょうか。
手遊びを行うことによって生まれるスキンシップは、専門的にはオキシトシンという物質が脳内で分泌されるようです。
心が落ち着く、信頼関係を築くという効果があるようで、園児とともに保育士さんにとっても効果があります。
手遊びは、いろいろなものを想像して遊びます。
例えば「グーチョキパーでなに作ろう?」で、「グー」と「グー」と言われても大人の私たちはそんなに想像できないものです。
しかし、園児は違います。
「お団子が二つ」や「戦い」という子もいるのです。
想像力を養うことは園児のときだからこそ必要なのです。
手遊び歌は、歌を歌うだけでも言葉の発達という点で大きな効果がありますが、それ以上に、「わーすごい!」や「これおもしろい!」など、園児なりにお友だちとのコミュニケーションにもなります。
物の名前も豊富になるし、繰り返し行うという効果で、多くの言葉を覚えます。物について興味や関心を持つことにもなるでしょう。
保育士として初めて担任をされる方にぜひ使っていただきたいと思います。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。