お箸の練習はまず、スプーン、フォークを持ち始めるころから始まります。
大体1歳前後くらいからスプーンやフォークに興味を持ち始めます。
はじめはただ握り、振り回したりするだけですが、じっくり時間をかけて指導することでご飯をすくって食べたり、フォークで食材を刺して食べることを覚えます。
大体1歳半ぐらいになるとスプーン、フォークを上手に使って食べることができるでしょう。
まだこの頃は、置いてあるスプーンなどをそのまま持って扱う「上手もち」でしょう。
焦らなくても大丈夫です。
大体2歳ぐらいになると今度は、お箸に向けて上手持ちから下手持ちに変更していきましょう。
最初は慣れずに上手もちに変えてしまいますが、そこで叱ってしまったり無理やり下手持ちにするのはよくありません。
食事の時間に怒られる事が増えると、子どもは食事に対してネガティブなイメージを持ち、食が進まなくなります。
子どものペースに合わせて、徐々に慣れさせていきましょう。
焦らずとも、下手持ちで、食べることができるようになります。
下手持ちができるようになったら、今度はまず、お箸の持ち方に少しずつ近づけていきましょう。
筆記具を正しい持ち方で扱えるようになったら、お箸を一本、筆記具と同じ持ち方をして、そこにもう一本加えて箸の持ち方を伝えましょう。
上手に箸を使えるようになるには個人差がありますが、目安としては4歳頃には箸を扱えるようになるといいですね。
生活習慣については
をご覧ください。
引用元:しらかば保育園
お箸を正しく使えるようになるためには、まず鉛筆を正しく持つことから始まります。
なので、普段からお絵かきをすることで指先の繊細な力の入れ方を覚えます。
そうならないように、鉛筆をたくさん使って箸とは違うところで少しずつ上達するように促しましょう。
ある程度、お箸を使えるようになったら、今度は遊びの中で箸を取り入れてもよいでしょう。
市販のおもちゃでも、お箸で小さなものをつかんで、移動させるというおもちゃはありますが、身近なものを使っても大丈夫です。
簡単なものだと、スポンジや毛糸を丸めたものなどの柔らかいものが、良いですね。
難しいものだと大豆、小豆などの豆が良いですね。
大人でも正しいお箸の使い方をしなければ上手にはつまめません。
大人と子どもで競争したりするのも楽しいですね。
大人に勝てると子どもは、さらなる自信につながります。
引用元:千葉市役所
A.コンセル社、箸匠せいわ作の
「やってきたオハシマン」という絵本があります。
正しくお箸を使えない子どもたちのために、ヒーローオハシマンが、みんなに正しいお箸の使い方を教えてくれる、という内容です。
お箸の使い方を教えてくれるという点のほかに、起承転結がしっかりしているので、お話が分かりやすく、ちょうどお箸を使う3歳児でもわかりやすい内容になっているのがとても良いです。
もう一つ、偕成社 小長井道子作の「はしのもちかた」という絵本を紹介します。
古い絵本なので、なかなか見つからないかも知れません。
もしかしたら、図書館や児童館などに置いてあれば見てみましょう。
お箸の持ち方を丁寧に、わかりやすい図解とともに教えてくれます。
オハシマンと違い、お話形式にはなっていませんが、その分絵だけでも十分伝わる内容となっています。
A.もちろん使ったほうが子どもにとってもわかりやすいのですが、大事なのは、そのお箸を使いながら、どのようなコミュニケーションが、とれるかですね。
お箸を練習する子どもはちょうど、なぜ?どうして?とすべてが気になる年頃です。
お箸を使う際にももちろん「どうしてこういう持ち方なの?」「スプーンとフォークじゃダメなの?」「なんで2本で食べるの?」などなど、たくさんの疑問を投げかけてくると思います。
その時にしっかりと答えてあげられるようにしてあげるとよいですね。
また、矯正箸には段階的に補助を外せる箸もあります。
どちらにせよ、その子がどのくらい使えているかをしっかりとみて、適切な時期に次のステップに進めるように支援してあげなければ意味はありません。
家庭でどのような箸の練習をしているのかは聞いておいたほうが良いでしょう。
しかし、保護者の中には「どう教えればわからなくて・・・」と困っている方もいます。
保育園ではやっていても、家庭ではまったくやっていない、という状態になると子どもは箸を使って食べるのが良いのか、スプーンをフォークで食べるのが良いのか、わからなくなってしまい、箸で食べるというやり方が、定着しません。
保育園で始めたのであれば、家庭でもやってもらわなければ箸の習得は難しいでしょう。
※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。