保育士に必要なスキル。保育現場、事務作業(パソコン)のスキル

保育士に必要なスキル

保育士は子どもと遊ぶだけが仕事ではありません。

学生の時は考えてもいなかったスキルが、いざ現場に立つと必要とされていることに気付くことが多々あります。

また、一つのスキルに特化した保育士が優秀とは限りません。

例えば、ピアノがとても上手に弾けるが体力がなく、午後のお外遊びではいつも座ってばかりの保育士は決して保育士として優れているとは言い難いのです。

つまり、保育士の必要なスキルはたくさんあります。

それらをまんべんなくこなせてこそ、優秀な保育士と言えるのです。

そして、保育士のスキルというと『保育』においてのスキルと思われがちですが、子ども達が降園した後や保育の準備期間にはたくさんの『事務作業』をこなさなくてはなりません。

また、園によって書類は全てパソコンを使って作成しなければならない園も少なくありません。

実際に現場に出てと驚愕する新米保育士もたくさんいます。

  • 「こんなにパソコンスキルを求められるのか…」

と驚愕する新米保育士もたくさんいます。

保育士に必要なスキル

【保育現場で必要な6つのスキル】


ピアノ

その園がどのくらい音楽活動に力を入れているかによっても程度が異なりますが、簡単な童謡くらいは両手で弾けることが求められます。

特に右手でメロディをスラスラと弾けないと子ども達も歌いにくいです。

「弾けなくても練習すれば大丈夫」と言われて、いざその園に就職したものの多忙な保育後に事務作業も多い中、ピアノを練習する時間などなかった…と嘆く保育士も多いです。

事前に就職を考えている園へ行き、どの程度のピアノスキルが必要とされているのかを確認しておくと良いでしょう。

また、入社したての新米保育士はたくさんの仕事を覚えなければならないのでピアノの練習時間も限られてしまいます。

苦手な人は学生の頃に克服しておくと良いでしょう。

ピアノの詳細は保育士でピアノ苦手は無理? ピアノを弾かない職場を探そう!をご覧ください。


読む力

絵本の読み聞かせは日々の保育の中で必要とされます。

自分が用意した本であれば、事前に読むことが出来ますが

  • 「先生、これ読んで!!」

と子ども達はいきなり本を渡してくることがほとんどです。

ただ読むだけではなく、子ども達の方に絵本を向けて読みながら、子ども達に

  • 視線を配ったり
  • 声の強弱
  • 言葉の速さも工夫して読むこと

が求められます。

また、保育士がたどたどしく何度も止まってしまったり読み間違ってしまうと、子ども達の集中力も切れ落ち着かなくなってしまいます。

年齢や月齢に合った読み方を考えることが求められます。

読み聞かせの詳細は子供が【集中】する保育士の絵本の読み聞かせのポイントをご覧ください。


体力

どんなに優しく朗らかで優秀な保育士でも、すぐに体調を崩しては子どもだけでなく周りの職員、保護者にまで迷惑をかけてしまう事になります。

社会人になれば『体調管理も仕事のうち』というように、自分の体調をしっかりと管理することが第一に求められます。

学生の頃の感覚で

  • 「飲み過ぎて2日酔いで…仕事に集中できない」

は保育士だけでなく社会人では通用しません。

保育士は暑い日も寒い日も子どもと一緒にお外で遊んだり、残暑の中行われる運動会の練習では、子ども達が休憩している間にも次の活動の準備で保育士は休む暇などありません。女性が多い職場ですが、重いものを持ったりすることも多く体力勝負です。

また、幼稚園や保育園は病気の感染も多いです。

子ども達から発症した病気に保育士がかかってしまう事も少なくありません。

病気にかかりにくい身体にするためにも、手洗いうがいや規則正しい生活を心掛けることが求められます。

体力に自信がない人は体力がない保育士のダメな習慣 ついついやっている3つのことをご覧ください。


文章力

保育士が相手にするのは子どもだけではありません。

保護者の協力なしでは、クラス運営も円滑に進みません。

その保護者と毎日話すことが出来ればいいのですが、そうは行かないのでお便り帳などで保護者とコミュニケーションを取ります。

その中で、字が汚かったり、誤字脱字が多かったりする保育士は

  • 「この先生、大丈夫かしら…」

と思うのが保護者の本音です。

保育士はたくさんあるお便り帳の1つかもしれませんが、保護者からすると園での子どもの様子を知る大切な手段なのです。

そのお便り帳の文から子どもの園での生活を知ることが出来ます。

  • 「○○ちゃんは今日も楽しんでいました。」

では、保護者も

  • 「この先生、ちゃんと我が子のことを見てくれているのかしら」

と保育士に不信感を抱いてしまいます。

  • 「○○ちゃんは、仲良しのRちゃんと手を繋ぎながら園庭で四葉のクローバー探しを楽しんでいました。」

の方が、保護者もその情景を思い浮かべながら読むことが出来ますね。

文字を丁寧に書くことや、文章を書くことは学生の頃から少しずつ練習しておくと苦になりませんよ。


箸や鉛筆の持ち方

箸や鉛筆を持つ練習を始める子ども達は、園では保育士の持ち方を見て学びます。

また、保育士は間違った持ち方をしている子や上手く持てない子に教えてあげなければなりません。

正しい箸や鉛筆の持ち方を身に付け、子ども達に聞かれてもすぐに答えられるようにしておきましょう。


言葉遣い

保育士として子ども達に関わるからには自分の言葉遣いに配慮する必要があります。

子ども達は保育士の真似っこが大好きです。

正しい言葉遣いや綺麗な言葉を使うようにしましょう。

また、挨拶やありがとう、ごめんなさいも保育者が率先して使うようにすれば子ども達も自ら言えるようになりますよ。

また、保護者が保育士に親しげにタメ語やくだけた話し方をしてきても保育士は敬語で話しましょう。

その保護者が「タメ語でいい!」と言っても、周りの保護者の中には保育士と保護者がタメ語で話すことを不快に感じる人もいます。

『親しき中にも礼儀あり』という言葉の通り、保護者や職員には礼儀正しく接するようにしましょう。

言葉遣いの詳細は保育士の子供と保護者への言葉遣い 求められる言葉遣いとは?をご覧ください。

【事務作業で必要な4つのスキル】


パソコン

今は、園児の情報や資料等をパソコンでデータ化し保存する園が増えています。

また、毎月の園だよりや週案月案、行事のレポートもパソコンで提出することが多いです。

難しいスキルは特に必要ありませんが、ワード・エクセルの2つは使いこなせると大変便利ですよ。

その他にも、保護者や他の職員に何かを発表したりプレゼンテーションするときにはパワーポイントを使えると良いですね。

文字の大きさや書体、色を変えたり画像を挿入することもあります。

名簿など簡単な表の作成がスムーズに出来ると仕事も捗ります。

また、分からなくても先輩保育士が最初は教えてくれます。

しかし、先輩保育士も忙しい時間を割いてくれているのですから、毎回聞くのは迷惑です。

メモをして分からなくなったら自分で確認できるようにしましょう。

また、パソコンが職員全員分ない園もあります。

自分だけが長く使うことは、周りに迷惑をかけるとなります。

なるべく早くキーボードを打てるように、学生の時から時間内にパソコンでレポートを作る練習をすると良いでしょう。

キーボード パソコンをする女性

電話対応

入社して最初に教わることの多い電話対応ですが、はじめは緊張して上手く聞き取れない事もよくあります。

ここでは、明るい話し方で相手に良い印象を与えることと、ゆっくりと落ち着いて話すこと、メモを取って最後に復唱をしましょう。

たどたどしい電話対応を聞けば、保護者は電話先で「新しい先生かな?」と思いますが、明るく優しい印象を与えれば「優しそうな先生ね」といい印象を与えることが出来ます。

園児の名前など聞き取りにくい場合、何度も聞くのは失礼にあたります。

一度で聞き取れない場合は、クラス・フルネームを聞いておけばその後引き継いだり、伝言を聞いた保育士も分かりやすいです。

また、こちらから掛け直す場合は電話番号も聞いておくと良いでしょう

電話は顔が見えない分、言葉遣いや声のトーンがとても大切です。

誰からも良い印象を持ってもらえるよう忙しい時にも明るく対応しましょう。

電話 電話しながらメモを取る女


印刷機の使い方

保育園や幼稚園では印刷物が多いです。

多いところでは毎月の園だよりだけでも、1ページ何百枚と印刷するところもあるでしょう。

これを失敗してしまうと何百枚もの印刷用紙を無駄にしてしまう事になるので、印刷機の使い方はしっかりと先輩保育士から学び、忘れずにメモをしましょう。

また、インクの補充方法なども一度に聞いておくと良いですね。


仕事の効率を考えて進める

多忙な保育士は、次から次へと仕事が増えていきます。

制作活動1つをとってもまずはどのような制作物を作るか考え、どこまでが保育士が補助をするか、制作を進める順序や日程を決めていきます。

(1日目…絵の具、2日目…絵の具で塗った紙を切る、3日目…のりで貼る 等)

保育後に集中して作業を進めたくても、途中で保護者から電話が掛かってきたり、その日の保育で何か気になることがあればこちらから電話連絡をしなければなりません。

大きな行事に向けての企画やその準備も少しずつ進めたりと膨大な仕事量ですが、

優先順位や仕事の効率を考えて取り組む

必要があります。

これは先輩保育士から指示をしてもらったり、仕事を見てどのようにすれば早く出来るかを盗むのが1番早いのではないでしょうか。

それをいかに早く自分のものにして、今度は自分で考えて効率的に作業を進められるよう努めることが大切です。

効率 電話しながらメモを取る女

このように保育士は現場でも事務作業でも、たくさんのスキルが求められます。

上に述べたこと以外にも、子ども達への言葉掛けや月ごとの壁面制作、お誕生日や行事の時にプレゼントする手作りのカードやメダルなど手先の器用さも求められますね。

また、その園の方針によって漢字の読み書きが必要になったり、鼓笛を取り入れている園では音楽関係のスキルの高さが求められていたりもします。

しかし、中には実際に現場へ出て経験を積むことで身につく事もたくさんあります。

ピアノの練習や字を綺麗に書く習慣、箸や鉛筆の正しい持ち方や言葉遣い等、就職前に身に付けられることはなるべくやっておいた方がいざ就職したときも気持ちに余裕が出来ますよ。

新米保育士はスキルにおいてはベテラン保育士に劣ることも多いかと思いますが、一生懸命に仕事を全うする姿や子ども達の目線に立って考えようとする姿勢など、新米保育士ならではの良さもたくさんあります。

たくさんのスキルを身に付けなくては!と焦る必要はありません。

失敗することを恐れずに、様々な経験を通して少しずつ必要なスキルを身に付けることで、後輩への指導にも生かせる事がたくさんあります。

新米保育士は日々覚えることが多く、はじめは精神的にも体力的にも疲れることも多いかと思いますが、1日でも早く保育の仕事の楽しさを見つけて乗り越えられると良いですね。

新人保育さんは新人保育士で失敗ばっかり。ダメな私。自信はこう取り戻そう!を読んでみてね。

※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。

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