フリーの保育士の役割はこう考えよう | 悩みや辛い事は解決したいですよね

フリ―保育士になると、クラス担任のときとは違った悩みを抱えたり辛いことなどがあります。

担任を持たないことのメリット・デメリットと動き方をご紹介したいと思います。

  • 「邪魔者扱いされてるのでは?」
  • 「私は仕事ができているのだろうか」
  • 「連携は大丈夫かな」

こんな風に感じていませんか?

フリ―保育士になると誰もが1度は抱きがちな悩みなどにスポットを当てながら、解決策や考え方について改めて考えてみてはいかがでしょうか。

フリーの保育士とは

保育士として保育園などに就職をすると、各クラスの担任とは別にクラス担任を持たないフリ―保育士という役割を担う場合があります。

園によってフリ―保育士の行う業務内容は異なります。

しかし、一般的に多くの園でフリ―保育士は、各クラス担任の保育士のフォローや補助的業務を行っています。

担任が休暇を取っていて職員が足りない場合に臨時的にクラスに入りフォローを行ったり、担任の指示通りの環境構成を事前に整えたりなどします。

中には物品の発注や倉庫の整理などの業務を行う場合もあります。

また、園によっては「園全体のフリ―保育士」だけではなくー

  • 乳児クラス専門の「乳児クラス専属フリ―保育士」
  • 幼児クラス専門の「幼児クラス専属フリ―保育士」

ーなどがある場合もあります。

その場合は、主に自分の専属のクラスの中を回り、手伝いが必要だったり補助が必要な場合に、臨機応変に手伝いを行います。

フリ―保育士を担う保育士は、新人の場合もあればベテラン保育士の場合もあります。

人数も園によって様々ですが、多いところでは2~3人、少ないところでは0~1人のフリ―保育士がいます。

フリーの保育士の立場と役割

フリ―保育士の立場としては、フリ―保育士は、クラス担任を持っていないため園の中でも
特に大変公平で中立な立場です。

フリ―保育士になると、1クラスだけではなく園の中の各クラスの保育を客観的な立場から見て保育に参加することができます。

そのため、各クラスが園の保育理念に基づいた保育をしっかりと行うことができているのか、担任の保育が子どもたちの成長発達に合っているのか、などを公平な立場で見ることができます。

クラス担任になるとどうしても自分のクラスも他クラスも客観視することが難しくなりますが、フリ―保育士であれば冷静にしっかりと見極めることができます。

ただし、園によってはクラス担任の方が偉くてフリ―保育士の方が下だという考えを持っている保育士もいます。

クラス担任の方が業務内容が多くフリ―保育士の方が少ないから、立場は下だと言い張る保育士がいるのが現状です。

キャリアアップについては保育士からキャリアアップ 主任保育士、園長になるには?をご覧ください。

しかし、これは大きな間違いで、フリ―保育士の日々の臨機応変なサポートがあるからこそ、クラス運営やクラス担任の保育士の業務がスムーズに行われています。

そのため、そのように立場を誤解している保育士がいても気にすることなく、保育士にどちらが偉いなどということはないということをしっかりと頭に置いておくことをおすすめします。

フリ―保育士もクラス担任を持っている保育士も、保育士という職種は同じです。

子どもの成長発達を援助するのが大きな仕事内容です。

ただ、フリ―かクラス担任かによって仕事内容が少し異なるだけです。

クラス担任では見ることのできない、経験することのできない「中立な立場」をしっかりと活かしながら、フリ―保育士の仕事を前向きに一生懸命行うようにしましょう。

フリ―保育士の役割

フリ―保育士の役割には大きくわけて3つあります。

クラス担任不在の場合の保育のフォローや担任代行

フリ―保育士の1番の大きな役割は、やはり各クラス担任の補助を行うことにあるでしょう。

クラスによっては担任が複数担任の場合もあれば、1人担任の場合もあります。担任の欠席に関わらず子どもたちは毎日登園してきますので、担任が不在の場合は代わりの保育士が必要になります。

そのため、担任が休暇を取っていたり突然欠席をすることになった場合は、フリ―保育士がその担任に代わって保育を行います。

日頃の保育の補助的役割・必要に応じた手伝い

フリ―保育士は担任が欠席の場合など以外でも「遠足」や「クッキング」など、

職員の手がたくさん必要な場合にも、そのクラスに入って保育の補助を行います。

クラス全体の運営は担任が行いますが、クッキング時に手洗い場で丁寧に援助をしたり、遠足時に怪我をした子どもへ手当をしたりなど、担任だけでは手が届きにくいところをフォーローするのが、フリ―保育士の大切な役割です。

また、発達障害などで手伝いが必要な子どもがクラスにいる場合にも、フリ―保育士はそのクラスに積極的に入りフォローを行います。

食事や排泄など生活習慣だけではなく、クラスの中で製作遊びをする際や集団ゲームをする際など、フリ―保育士がクラスに入ってその子をサポートすることで、よりスムーズにクラスの子どもたちとの関係を深めることができたり担任の言葉をより理解しやすくなったりします。

この他にも、体調が優れない子どもがいて外遊びができない場合はその子と室内で遊んで過ごしたりなど、臨機応変にクラスに入ってフォローをするのがフリ―保育士の役割の1つです。

保育室などの環境構成や備品の発注など

フリ―保育士が、環境構成を行う場合もよくあります。

クラスの保育室の環境構成は、クラス担任の業務の1つです。

しかし、次の活動の準備のために子どもたちと保育室を離れている際など、フリ―保育士に作ってもらいたい環境構成図を渡して担任の代わりに環境構成を作ってもらう場合もあります。

異年齢交流などの目的で各学年合同で給食を食べる際などにも、フリ―保育士が代表になって給食を食べる部屋の環境構成を作る場合もあります。

また、中には備品などの発注作業をフリ―保育士が行う場合もあります。

保育園ではガムテープや画用紙など様々な備品を日々たくさん使用します。

作業途中に備品が足りないということがないように、事前にフリ―保育士が材料倉庫の在庫を把握し、足りないものや不足しているものなどを発注します。

各クラス担任に必要なものがないかなどを事前に確認して、希望のものがある場合はその都度発注したりする場合もあります。

環境構成については【体験談】保育室の環境構成で実際にやったビフォーアフターをご覧ください。

フリ―保育のメリットデメリット

フリー保育のメリット

クラス担任を持たなくて良いこと

フリ―保育士のメリットは、まずは「クラス担任を持たなくて良いこと」です。

クラス担任を持っていると、どうしても目の前のことで精いっぱいで業務に追われながら毎日を過ごしがちです。

週案・月案・個人カリキュラム・おたより・製作物・日々の保育の準備など、様々な業務にクラス担任は日々追われています。

しかし、フリ―保育士であれば基本的にはクラス担任がこなしているような業務は行いません。

個人カリキュラムや週案などを立てる必要もありません。

そのため、クラス担任よりも書き物の仕事が少なかったり、持ち帰りの仕事が少なかったりします。

各クラスの保育を見ることができる

次に、「各クラスの保育を見ることができる」ということも、大きなメリットです。

保育士になりクラス担任になると、どうしても他クラスの保育を見学するということはなかなかできません。

保育というものは保育士1人ひとりやり方や感性が異なるので十人十色です。

そのため、自分自身のスキルアップのためには、たくさんの保育を知り良いもの悪いものを知り、自分に足りないものは何なのか、自分の中で大切にすべきもの何なのかということを明確化することが大切です。

しかし、クラス担任を持っているとどうしてもそのようなことをする時間はなく、結局自分の保育を振り返ることくらいしかできません。

一方、フリ―保育士だと毎日各クラスに入って客観的に色々なクラスを見ることができるので、様々な保育に触れることができます。

そのため、各クラスの保育を間近で見ることができるというのは、フリ―保育士ならではの大きなメリットです。

スキルアップについては【転職にも役立ちます!】保育士がスキルアップする為の資格をご覧ください。

フリ―保育士は担任保育士にとって、大変貴重な存在として扱われます

さらに、「フリ―保育士は担任保育士にとって、大変貴重な存在として扱われます。」クラス担任だけでは日々の保育の運営はなかなか難しいというのが現状です。フリ―保育士のサポートがあるからこそ、日々の保育の運営が可能になっています。

そのため、クラス担任の保育士からフリ―保育士は感謝され貴重な存在だと思ってもらうことができます。

クラス担任の保育士に認められながら、クラス保育のサポートを行うということはフリ―保育士自身の大きなやる気や自信にも繋がります。

フリ―保育士はその時々の必要に応じて各クラスに入って保育のサポートを行います

最後に、フリ―保育士はクラス担任の保育士のように1クラスに重きを置くことなく各クラスその時々の必要に応じてクラスに入って保育のサポートを行います。

そのため、フリ―保育士になると「1クラスの子どもたちだけではなく、園内の子どもたちみんなにあなたのことを知ってもらうことができます。」

0歳児クラスの担任だとなかなか関わることの少ない幼児クラスの子どもたちとも、フリ―保育士の場合は日頃より積極的に関わっているため知ってもらうことができます。

あなた自身の園内での知名度はフリ―保育士をしている1年間で大きく上がり、来年度以降のクラス編成の際にも困ることなく多くの子どもとの関係を深めていくことができます。

フリー保育のデメリット

フリ―保育士は、クラス担任を持っている保育士ではありません。

そのため、自分のクラスの子どものことだけを考えていれば良いのではなく、園全体の子どものことをしっかりと把握しておかなければなりません。

例えばー

  • 「○○組の△△君はマンゴーアレルギーだから、おやつの際には注意が必要」
  • 「◆◆組の○○ちゃんは、38.0度以上発熱したら解熱座薬を使用する」

ーなど、中には命に関わる情報などもあります。

これらはクラス担任はもちろん、本来は園職員全員がしっかりと把握しておかなければならない事項です。

しかし、どうしてもクラス保育を行っていると他クラスに他クラスの担任が日中保育に入るということは比較的少なく、日中の保育の補助としてクラスに入る可能性が多いのはフリ―保育士です。

そのため、フリ―保育士はしっかりと誤りなく各情報を把握しておかなければなりません。

クラス担任よりも把握しておく重要事項は多いでしょう。

しかし、園全体を見ているフリ―保育士としての大切な業務内容です。

園全体の重要情報をしっかりと把握していることで、子どもからはもちろんのこと保護者や同僚からの信頼も厚くなります。

把握漏れがないようにしっかりとその都度確認をとりながら、職員会議などに参加するように心がけてください。

不安を解消! フリーの保育士の成長する考え方

フリ―保育士になってまず多くの人が最初に思い浮かぶのが

  • 「担任としては役不足だから、自分はフリ―保育士になったのだろう・・・」という気持ちです。

しかし、これは実は大きな間違いです。

フリ―保育士という仕事は、クラス担任を任せることができないからと言って「雑用係り」として任命された職務ではありません。

多くの園長や所長は、あなたに

  • 「たくさんのことを学んで欲しい。」
  • 「色々な保育があることを知って欲しい。」
  • 「これからの保育士生活の糧になるよう頑張ってほしい。」

などという思いを込めてフリ―保育士になるよう任命をしています。

フリ―保育士として働く1年間は、実にたくさんのことを学ぶことのできるよいチャンスです。

フリ―保育士になることで、各クラスがどのような保育を行っているのかということが分かるのはもちろんのことー

  • 「各行事の時にはどのような準備がいつくらいから必要なのか」
  • 「子どもとの関係を深めるにはどんな方法があるのか」
  • 「クラス運営を上手くするためにはどんなコツを押さえれば良いのか」
  • 「保護者との信頼関係を築くためには、どのような保護者対応を日頃から行うと良いのか」
ーなど、今後クラス担任にあなたがなったときに必ず役立つようなことをたくさん学び知ることができます。

また、新人保育士が担任をしているクラスに入って日々の保育を見て

  • 「自分にもこんなときがあったな。」
  • 「あのときはこのように頑張っていたんだ。」
  • 「あのときのように自分ももう少し頑張らなければ。」

などと、改めて自分の姿を見つめ直す良いきっかけになる場合もあります。

そのため、フリ―保育士になることができた場合は、ぜひその立場と役割を前向きに捉えフリ―保育士の業務を全うするようにしてください。

最後に、フリ―保育士になることで今後自分がクラス担任になったときー

  • 「フリ―保育士にどのようなことをお願いしても良いのか」
  • 「フリ―保育士にどのように声を掛ければより協力してもらうことができるか」

ーなどのヒントも分かるようになります。

そのため、せっかくフリ―保育士になることができた場合は、園全体のことはもちろんのこと、今後の自分のために目標をしっかりと持ちながら周りにしっかりと目と気を配り、役割を一生懸命担って下さい。

※このコンテンツは保育士の方に作成していただいています。

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