保育士の悩み | 【保育士の転職】モンテッソーリ教育とは？必要な資格やメリット・デメリットを紹介！

保育士の間でウワサのモンテッソーリ教育とは？

モンテッソーリ教育とは、1900年代に活躍したイタリアの女性医師、マリア・モンテッソーリが考案した、独自の教育法です。

    モンテッソーリ教育は、「お仕事」と呼ばれる、手先を動かす作業を保育に取り入れ、子どもの自主性や協調性、創造性を促すことを目的としています。

元々は、マリア・モンテッソーリが知的障害児向けに考案した教育プログラムですが、その後マリアは、貧困層の子どもや野生児、最終的に健常児にもこの教育法を試し、その効果はすぐに世界中に広まり、評価されるようになりました。

現在、日本でモンテッソーリ教育を取り入れている保育・教育機関は全国で100か所以上あり、最近では、幼児教室や学習塾、小学校でも取り入れられています。

モンテッソーリ教育の内容

子どもの能力を最大限に引き出すために、モンテッソーリ教育では、「教具」と呼ばれる特殊な教材・道具を用いて、5つの分野における作業、つまり「お仕事」を促しているのです。

モンテッソーリ教育の内容	目的	主な活動
日常生活の練習	自立した日常生活を送るために必要な動作を身に付ける	洗濯、アイロンがけ、料理などの家事全般
感覚教育	視覚、聴覚、触覚、味覚、臭覚などの五感の発達を促す	ピンクタワー（大きさの異なる立方体10個を大きい順に積み上げる）、音感ベルを用いて音の高低を識別するなど五感を鍛える活動
言語教育	話す、読む、書く、3つに加え、簡単な文法も身に付ける	言葉遊びやゲーム、ボードを使って文字を書く練習をする
算数教育	数の数え方や簡単な計算を学ぶ	金ビーズや算数棒、シール張りを通して“目に見える数字”と触れ合う
文化教育	歴史、地理、生物、音楽、美術、身体運動などを学ぶ	地球儀や平面地図、動物パズルなどを通して文化を学ぶ

基本的には、一人ひとりの発達に合った教具を提供し、保育士は余計な手出しはせず、子どもが「お仕事」に集中して取り組めるよう手助けします。

「お仕事」や保育園での集団生活を通して、子どもは、主体性と協調性、創造性を身に付けることができるようになります。

保育士がモンテッソーリ教育の保育園で働く為の必要資格

モンテッソーリ教育の保育園に就職・転職する場合は、モンテッソーリ教師の資格が必要です。

 モンテッソーリ教師の資格が取れるのは、以下の3つの機関です。 受講コースによって、対象年齢（0～3歳、3～6歳など）や受講期間、金額が異なります。

気になる場合は、各団体のホームページを確認してみてください。

保育士がモンテッソーリ教育の保育園で働くメリット

① 子どもの個性や自主性を尊重できる

  モンテッソーリ教育は子どもの主体性を大切にする教育法なので、子ども一人ひとりの個性を伸ばすことができます。

子どもとの距離感も「大人と子ども」ではなく、子どもでも「一人の個性ある人物」と捉えて接するため、頭ごなしに注意することもありません。

なんでもかんでも世話を焼く必要がないので、保育士の負担もかなり減りますね。

② 縦割りクラスのため、子どもの成長が著しい

モンテッソーリ教育の保育園のほとんどは、異年齢保育です。

年長の子どもが年下の子どもの面倒を見てくれるので、保育士としても助かる部分は大いにあります。

また、年齢の低い子どもは、年上のお兄ちゃんお姉ちゃんを見て、真似をしたり、もっと難しい「お仕事」にもチャレンジしたりと、子どもの吸収力がぐんとUPすることも。

保育士がモンテッソーリ教育の保育園で働くデメリット

① 基本的に見守る保育のため、子どもとの接し方に苦労しがち

モンテッソーリ教育での子どもの接し方はちょっと独特 モンテッソーリ教育は子どもの主体性に重きを置く教育法のため、子どもを見守ることが多いのです。

そのため、せっかちで世話焼きなタイプの人は「ああ～教えてあげたい！」「手伝ってあげたほうが早く終わるのに…」と、子どもとの接し方に苦労することもあるようです。

② モンテッソーリへの理解度を高めなくてはならない

教具の使い方や、「お仕事」の内容…。

色々把握しなくてはいけないことがたくさん！  

教具は、使い方がわかりやすいものだけでなく「これって何に使うの⁉」という変わった造形のものもあります。

子どもに教えるには、保育士自身が使い方を一つひとつ熟知していなくてはなりません。

子どもへの教え方にもコツが必要ですし、保護者に尋ねられたときのために、モンテッソーリ教育の理念や目的、効果なども把握しておく必要があります。

保育士に人気のモンテッソーリ教育の保育園に転職！

モンテッソーリ教育は、子どもの自立を促す上で最適の教育法です。

保育士としても、モンテッソーリ教育という新しい価値観に触れることで、さらに保育の質を向上させることができるでしょう。

転職サイトでは、モンテッソーリ教育の取り入れている保育園や幼稚園を紹介しています。  

就職・転職を考えている保育士さんは、ぜひ利用してみてください！

参考元：モンテッソーリ協会（学会）　モンテッソーリ教育とは モンテッソーリ教育綜合研究　モンテッソーリ実施園リスト